捜査一課の黒羽さん 5【名探偵コナン】

FILE.201　紅の修学旅行 ページ22

「やっぱりあの時から・・・・」


萩達に遭遇してから松田はブツブツと何か言っているが、天狗を捕まえるため足を止めたりはしなかった。


突然、背後に気配を感じて振り向くと、天狗が「ヒヒヒ・・・・」と笑いながら手を伸ばしてきた。
正拳突きをしようと構えるも、いきなり横から手が伸びてきた。天狗はアッパーをくらい、道路に倒れる。


『あ、ありがと・・・・』

「どういたしまして。さァ、吐いてもらうぜ」


松田は、道路に転がった天狗のお面をつけたヤツの胸倉を掴むと、反対の手で面を外した。


「こんな面なんかつけやがってよォ、どういうつもりだ」

「ネ、ネットで募集してたんや！天狗の面付けて、木屋町通を走り回ったら前金で10万！30分間誰にも捕まらへんかったら100万くれるって・・・・」

『ホントなのそれ・・・？』

「オイやべーぞ！今、店にはあの4人しか・・・・」

『マズイ！早く戻らないと！！』







途中で工藤くんら高校生探偵と合流して料亭の入口に戻ると、犬矢来に血の足跡が付いており、犬矢来の上で逆さになっている井隼さんが遺体を見つけた。


『頸動脈か・・・』

「また逆さでタンコブ2つ付けられてるな・・・・」

「しかしけったいな犯人やな。時間かけてこないな跡付けてから、この人呼び出して殺害したんやろけど・・・・」

「いや、俺達がここを離れた10分前にはこんな跡なかったぜ？」







綾小路警部に連絡して、表に3人を連れてきてもらった。


「なるほど、盲点でしたなァ。表は人通りがあるやろ思て、裏口を固めてましたから」

「けど、何で井隼さんは外に出たんや？部屋で大人しゅうしとけて言うたやろ？」

「トイレだよ。井隼と阿賀田と私でトイレに向かったんだが、部屋に1人でいる景子ちゃんが心配だからって井隼だけ途中で戻ったんだ」

「戻る前にメールを見てたような気もするけど・・・」

「ほんで？井隼さんはすぐに戻って来はったんですか？」

「いえ。私も1人で部屋にいるのが怖くて、その後にトイレに立ちましたから・・・私が部屋を出た後で戻って来たのかもしれませんけど・・・・」

『馬山さん達はどのくらいトイレにいってたんですか？』

「トイレはすぐに出たんですが、帰り道に迷ってしまって・・・」

「ぼ、僕はお腹の調子が悪くてしばらくトイレに・・・・」

「つまりアンタらなら、メールで呼び出して殺害することは出来たってワケだな？」


松田の言葉に3人は言葉を失った。

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