FILE.200 紅の修学旅行 ページ21
急山の料亭に着くや否や、綾小路警部の部下から報告があった。どうやら木屋町通で天狗が出たと騒ぎになっているらしい。
「木屋町通いうたら、すぐそこやないか」
「そんなアホ、あんさん達で何とかしなはれ」
「せやけど、その天狗いうのが1人、2人やないみたいで・・・・」
「何やとォ?」
「もしかしてその天狗って・・・・」
「西木の事件と何か関係が・・・」
「オ、オイ。ちゃんと守ってくれるんだろうな?」
綾小路警部を見ると、「しゃーない」と立ち上がった。
「我々は少しこの場を離れますけど、どこにも行かんといてくださいね」
「あ、ああ・・・」
「何か怖いわ・・・」
「に、逃がさないでくれよ?」
「オウ!任せとき!」
4人を料亭の中に残して、わたし達は天狗を追うために表に出ると、そこら中に天狗が走り回っていた。
「オイオイオイ・・・・どんだけいんだよ!?」
『この際しょうがない!片っ端から捕まえて吐かせるよ!!』
「怖・・・・・」
萩原side
「あれ〜?どこに行っちゃったんだろ・・・・」
「こっちにはいなかったぜ?」
「こっちもだ」
2人が料亭に入っていったと思ったら、すぐに出てきて慌てて後を追った。手分けして捜したものの見失ってしまった。
「もう料亭に戻ったのかな・・・・」
「うーん・・・」
考えながら角を曲がろうとした瞬間、人影が飛び出してきてぶつかってしまった。
『あ!ごめんなさい・・・・・って、皆!?』
「Aちゃん!?」
角から飛び出してきたのはAちゃんだった。
・・・・・ん?てことは・・・・・
「説明してもらおうか?」
角からじんぺーちゃんが黒い笑みを浮かべながら出てきた。
「じ、じんぺーちゃん・・・・」
「んなところで、揃いも揃って何やってんだ?あ?」
「えーっと、それは・・・・」
しまった。言い訳を考えていなかった。
後ろを振り返るも3人は一斉にさっと視線を逸らす。ねェ、ちょっと。
「ったく・・・・」
じんぺーちゃんは頭を掻くと「後で聞かせろよ」とだけ言って、Aちゃんと一緒に走っていってしまった。
「な、何だったんだ・・・?」
「さァ・・・・」
何も知らない俺達は、去っていく2人の背中を見送ることしか出来なかった。
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セカイ(プロフ) - soraさん» コメントとリクエストありがとうございます!「裏切りのホワイトデー」ですが、確かに二人だったらどうなる展開になるのか私も楽しみです。いつか書けたら書こうと思います。 (1月12日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます!励みになります! (1月12日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - いつも更新ありがとうございます!!いつも楽しませてもらってます!!リクエスト書いていいか分からなかったんですけど《裏切りのホワイトデー》をこの話で見てみたいです!!いつもありがとうございます!更新頑張ってください!! (5月21日 16時) (レス) @page46 id: 246c6fd1e1 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 毎日更新して下さりありがとうございます🙏🙏毎日とても楽しく読んでいます🥰🥰ありがとうございます🙏🙏いつも素敵な話ありがとうございます🙏🙏続きとても楽しみにしています🥰🥰 (5月10日 0時) (レス) id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます!修学旅行篇は事件メインになってしまったので絡みが少なかったのですが、これからは絡み増し増しになる予定ですので、楽しみにしていてください! (2023年5月8日 23時) (レス) @page8 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2023年4月29日 0時