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FILE.125 ハロウィンの花嫁 ページ44

「ターゲットはその時の・・・・・」

「ご名答。警視庁を深く調べた結果、お前ら3人は捜査一課ということがわかったから、事件を起こせば簡単に出てくるとふんだ。残るは”ゼロ””ヒロ”と呼ばれていた2人。”降谷””諸伏”という名前だけはわかったが、どれだけ調べてもその2人の情報は出てこなくってねぇ・・・・」

プラーミャが夜空を見上げる。遠くにはヘリコプターのライトの光が見えていた。


「そこで俺達を巻き込んだ爆破犯を使って、おびき出そうとしたんだな」

松田が尋ねると「そう」と呟く。


「あの男を逃走させたら、慌てて穴から這い出してくるってね。思惑通り降谷が現れ、爆弾をはめることに成功。そこまでやれば絶対にもう一人出てくる。そう読んでいたが、ここまでやっても出てこないということは・・・・・死んでいるんだろう?」


正確にはプラーミャの読みは外れていた。恐らく、降谷のことだからあえて出させないようにしていたんだろう。これでもしヒロが出てきてしまったら、それこそプラーミャの思う壺だから。





「警視庁の前で起きた事件の被害者が持っていたタブレット。あれも罠だったんだな」

「その通り。わざと盗ませたタブレットを持って、ヤツが仲間の元に戻ればそこで起爆させ、ナーダ・ウニチトージティを吹き飛ばせる。ところがヤツは仲間に会うことなく、ずっと単独行動をし続け、松田に会って全てを話そうとしたワケだ」


話を聞きながらこちらへ近付いてくるヘリコプターを見る。前に向き直ると、プラーミャが左手で銃を構えていた。


『タブレットに仕込んだGPSでマークしていたあなたは、警視庁に駆けこまれる前に爆弾を起動させた』

「タブレットに仕込ませておいた”東京”というキーワードに、ヤツらは見事に食い付いてくれたよ。しかし・・・・・・・あの男が私の肩にある弾丸のことまで突き止めていたとは・・・誤算だったよ」


ヘリコプターが旋回しながら徐々に降りてくる。強い風を受けながら、あのメモを思い浮かべた。



「取り出そうとすると神経を傷つけ、腕の動きに支障がでると言われてねぇ」

「精巧な爆弾を作るアンタにとって、それは致命的だ。だから取り出すのを諦め、その代償として、右腕が上がらなくなったていうのが真相か」



コナンくんから聞いた病院の喫茶店の話では、村中さんの腕についた伝票を取る時も、甘えながら頬に触れる時も、常に左手だった。その話をもっと早く聞いていればよかったと後悔した。

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セカイ(プロフ) - Saku*noさん» コメントありがとうございます!引き続き頑張ります! (2023年5月1日 23時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - まみこさん» コメントありがとうございます!現在5を更新中です。よかったらご覧ください! (2023年5月1日 23時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
Saku*no(プロフ) - 一番楽しみにしてた「捜査一課の黒羽さん 3【名探偵コナン】」おめでとうございます!!これから作品頑張ってください (2022年10月30日 10時) (レス) id: 39a66916ed (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 三期おめでとうございます! (2022年10月30日 0時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セカイ | 作成日時:2022年10月29日 23時

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