FILE.111 ハロウィンの花嫁 ページ30
近付れて気付いたが、彼女の左目の目尻からこめかみにかけて火傷の跡があった。
『”・・・・一つ聞かせてくれ。警視庁前で死んだ外国人。アイツもアンタらの仲間なのか？”』
「・・・・・彼は私の兄、オレグだ」
彼女はそう言うと俯いた。
「プラーミャには一つの決まりがある。爆破を決行する前に準備に使ったアジトに火をつけ、証拠を隠滅するのだ。
数か月前、兄はそのアジトを日本の山奥で見つけ、一人で向かった。火に包まれた屋敷からタブレットを持ち出すことに成功した兄は、何か情報が残っているかもしれないと電源を入れた。そこには爆弾の設計図らしきモノと東京に関係があるものが映ったらしい。だが、数秒で画面が消えてしまい、そこからは全く反応しなくなったと言っていた。
それで、東京のことは東京の者に訊くのが早いと、警視庁に向かったのだ」
だから、あのタブレットから発火したのか・・・・爆弾はそれに仕掛けられていて、奪われることを想定した罠だったってことね。
『”事情はわかった。だが、アンタの兄は3年前の事件の現場にもいた。それはどういうワケだ？”』
「あれは、わたし達が仕掛けた罠だった。プラーミャにビル爆破を依頼し、その現場でヤツを捕まえるつもりだったのだ」
『”だが失敗し、逃げられた。俺達はその尻拭いをさせられたってワケか”』
吐き捨てるように言うと、彼女は顔を上げた。
「兄はいつも言っていた。”松田という刑事にもう一度会いたい。アイツは我々が出来なかったプラーミャの爆弾を止めたんだ”と。そこでわたし達はあなたのことを調べた。そしてあなたをここに呼んだのだ」
『”・・・・・それは光栄だな”』
「私の命より大事な家族を殺されたんだ。何だってやるさ」
彼女の目には憎しみが満ち溢れていて、憎悪の深さを悟った。
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セカイ(プロフ) - Saku*noさん» コメントありがとうございます！引き続き頑張ります！ (2023年5月1日 23時) (
レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - まみこさん» コメントありがとうございます！現在5を更新中です。よかったらご覧ください！ (2023年5月1日 23時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
Saku*no(プロフ) - 一番楽しみにしてた「捜査一課の黒羽さん 3【名探偵コナン】」おめでとうございます！！これから作品頑張ってください (2022年10月30日 10時) (レス) id: 39a66916ed (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 三期おめでとうございます！ (2022年10月30日 0時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2022年10月29日 23時
