捜査一課の黒羽さん 3【名探偵コナン】

FILE.84　ハロウィンの花嫁 ページ3

暴漢ともみ合いになっていると一発の銃声が響き、「訓練終了ォ―――！！」と目暮警部の声が式場内に響き渡る。


「え、やられた？」

「マジかよ」

「何をやっとるんだ！新郎が撃たれたじゃないか！警備体制は見直しだ！」



暴漢を取り押さえていた刑事達が次々と起き上がる。私もドレスを整えると、蹴りをお見舞いした刑事に話かけた。

『大丈夫でしたか？急所は外したんですが・・・・・』

「ええ、大丈夫ですよ。気にしないで下さい」


なんて話していると少年探偵団が驚いた声を上げた。恐らく今回の本来の目的を知ったのだろう。



今度、目暮警部の同期である村中努元警視正が結婚することになり、結婚式の警備をわたし達と毛利さんが担当をすることになったのだ。

何でも村中さんのところに脅迫状が届いており、現役時代逮捕した犯罪者の逆恨みもしれないと上層部に願いを出し、もしもの時には対処ができるようにするために、今回フェイクの結婚式が開かれたのだ。

少年探偵団が声を上げるのも無理はないだろう。




周りの刑事達は渋い表情をしながら反省をしている。わたし達も班長と一緒に反省会を始めた。


「何がイケなかったんだろうな」

『そうねぇ・・・・・』

「というか松田、お前は突っ立って何してたんだよ」

「・・・状況観察？」

『・・・・何もしてないのね』


松田に落胆すると「んなことねェよ」と言われた。


「暴漢が対象だけを狙うとは限らねェだろ？もしかしたら一般の参列者に手を出すかもしれねェし。全員が暴漢を相手にするんじゃなくて、一般にも警備を付けたりするとかな・・・・」

『「・・・・・ちゃんと状況観察してた」』

「お前らいい加減にしろよ」

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