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松田side
『身体は大丈夫？』
「まだ微かに痛いですけど、日常生活には支障はないみたいです」
『そう、それならよかった』
「大丈夫そうなら、別にいいわ」
『どこ行くの？』
「これ」
佐藤の見舞いに再び米花薬師野病院にやって来たが、俺は早々に煙草を手ではさむ動作をさせがら病室を出た。
『――ったくもう、ゴメンね。来たばかりなのに』
「いいですよ。松田くんには慣れっこですから」
そう言う2人の会話を扉の前で聞いた後、俺は喫煙室ではなく屋上に向かった。
屋上に着くと大きな溜息が出た。つい口走って班長にあんなこと言ったけど・・・・実際どうすればいいんだよ。
勢いで言ってしまったこともあって、ここに来るまでの間もこのことで頭が一杯で、屋上に逃げた。
ただ、いざ告白するってなると・・・何も浮かばねェし、それ以前に緊張が凄い。やっぱり場所とか選んだ方がいいのか？でも、場所とか言葉を準備しておいてもダメなパターンとかあるみてーだし・・・
ダメだ、阿保らしくなってきた。
結局アレコレ考えたってどっちに転ぶかわからねーんだから考えるだけムダだなと思うことにした。
『大丈夫そうでよかったね』
「そうだな」
『でも、皆が皆助かるワケじゃない・・・』
「え？」
病室へ戻るとAに『そろそろ帰ろう』と言われた。駐車場に戻っている途中、ふとAが言葉を漏らした。
『だってそうでしょ？私も命からがらだったし、松田や萩もあと少し遅かったら助かってなかった』
「・・・まァな」
『きっかけが何にしろ、突然命を落としてしまうこともある。命って儚いんだなって改めて思った。本当にわたし達が助かったのは偶然なんだよね・・・』
「でも、それに気付けるんだから大したモンなんじゃねーの？」
『そう？儚い命だからこそ、後悔しないように出来ることを精一杯しているけど、その時の行動があっているのかな・・・・っていきなりゴメン。こんな話しちゃって』
『戻ろ』と車に乗り込もうとするAがドアに手を掛けた時。
「”人生は選択の連続である”」
『え？』
Aが驚いて動きをピタリと止めた。
「15世紀の劇作家、ウィリアム・シェイクスピアの言葉だ。人に言われるがまま行動する人生より、自分自身が選択して行動する人生の方が面白れーだろ？」
ふとこの言葉を思い出し、Aと自分自身に伝えた。
そう、選択しなくちゃいけーねんだ、俺自身も。
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セカイ(プロフ) - 未零♪mirei♪さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2023年5月1日 23時) (
レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - まみこさん» コメントありがとうございます！恋人篇、絶賛更新中ですのでよかったらご覧ください！ (2023年5月1日 23時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - エリザベス女王さん» 返信遅れてすみません。コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2023年5月1日 23時) (レス) @page13 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
未零♪mirei♪ - これからも、頑張ってください！ (2023年1月4日 15時) (レス) @page4 id: 1f9aff915a (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 再会編完結おめでとうございます、これからも頑張ってください！ (2022年8月16日 10時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2022年7月21日 0時
