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松田side
―――翌日
「復帰早々、デケェ事件だったな」
『そうだね・・・でも犯人捕まえたし、2人の記憶と意識が戻っただけイイじゃない!ちょっと疲れたけど・・・・』
部屋に入ると班長とAの話し声がした。Aは俺に気付くと『今から佐藤さんのお見舞いに行こうと思うんだけど、行かない?』と誘ってきた。
「今からァ?」
『そ、今から。どう?』
「・・・・別にいいけど」
『ホント!?じゃあ準備してくるからちょっと待ってて!』
それだけ言うとAは部屋を出て行った。
「ったくAはあんなことがあっても元気だな」
「そうかァ?俺には空元気に見えるけどな。そう見えるだけじゃね?」
Aが出て行った扉を見つめながら言うと、班長が俺のことジッと見た。
「何だよ」
「いや、オメェらまだ付き合ってねーのかなって思ってよ」
「・・・・・」
「無言ってことはYESってことだな」
「・・・・・別に何も言ってねェだけだろーが」
「じゃあ、付き合ってるのか?」
「・・・・・・・・・」
思わず視線を逸らすと班長は溜息をつく。
「オメェらいつまでも経っても変わんねーな。7年前から一歩も進展しねーだろ」
「・・・何で班長にそんなこと言われきゃいけねーんだよ」
「別に口出しするつもりはなかったけどよォ・・・・じれったいんだよ!オメェらを見てると!」
「はあっ?」
「オメェらは気付いてねーと思うがな、周りにいる俺達はとうの昔から気付いてるんだよ!両想いなのに何でくっ付かねーのかなってよ!!」
「りょ、両想いって・・んなワケ・・・・・」
周りを見ると一斉に視線を逸らされた。コイツら、後でしばいてやる。
「オメェら何年一緒にいるんだよ!?伝えるチャンスくらいいつでもあっただろ!?」
確かにチャンスはいくらでもあった。だけど幼馴染っていう関係が邪魔して伝えられず、そのままズルズルときてしまっている。
「好きなら好きって伝えろよ!ずっとこのままでいるつもりなのかよ」
いつかはしたいと思ってはいた。だけど・・・・・・ホントにこのままでいいのか?Aに伝えないままでいいのかよ!?
「・・・・・わかったよ。すればいいんだろ?すれば!!」
半分やけくそで言うと班長はニヤリと笑った。その時『松田〜?準備できたよ!』とAが扉のところで叫んだ。動き出そうとした瞬間、班長に肩を叩かれた。
「んじゃ、報告待ってるぜ」
「ったく・・・・」
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セカイ(プロフ) - 未零♪mirei♪さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2023年5月1日 23時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - まみこさん» コメントありがとうございます!恋人篇、絶賛更新中ですのでよかったらご覧ください! (2023年5月1日 23時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - エリザベス女王さん» 返信遅れてすみません。コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2023年5月1日 23時) (レス) @page13 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
未零♪mirei♪ - これからも、頑張ってください! (2023年1月4日 15時) (レス) @page4 id: 1f9aff915a (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 再会編完結おめでとうございます、これからも頑張ってください! (2022年8月16日 10時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2022年7月21日 0時