捜査一課の黒羽さん 2【名探偵コナン】

FILE.66　瞳の中の暗殺者 ページ19

「・・・停電？」

『・・・ちょっと待って。明かり点ける』

携帯に搭載されているライトを点けると、わたし達の周りが明るくなった。


ライトを頼りに歩き出した瞬間、誰かとぶつかってしまい、その拍子で携帯を落としてしまった。


『す、すみません』


反射的にそう言ったが相手は何も返してこなかった。

携帯を拾い上げようとすると、何か細長い棒のようなものが一瞬見えた。



「オイ、大丈夫か」

『うん・・・・』

「復旧するまでその場にとどまった方がいいな」

『そうだね・・・』



何だっただろう、アレ・・・・






すると、トイレの方から女性の悲鳴が聞こえ、トイレに向かって走り出す。
ついさっき松田に言われたことと真反対の行動をとっているけど、それは松田も同じだった。



「あの声って・・・・」

『蘭ちゃんだったよね』





急いで女子トイレに入り『何があったの！？』と声を掛けた瞬間、驚愕した。蛇口から水が溢れ出し、床は水で水浸しで佐藤さんと蘭ちゃんが倒れていた。



『蘭ちゃん！佐藤さん！』

すぐさま二人に駆け寄り声を掛ける。


『蘭ちゃんは気を失ってるだけみたいだけど・・・・』

「オイ！佐藤しっかりしろ！！」

佐藤さんは銃で複数回撃たれたのか、ドレスには血がついておりぐったりしていた。



「こ、これは！？」

「佐藤さん！しっかりしてください！！」


目暮警部や高木くん達が後からやって来て、すぐに救急車の手配がされ、ホテルの全ての出入り口を封鎖された。



辺りを見回すと、入口付近に9ミリ口径のオートマチックの銃が落ちていた。おそらく弾は空・・・・



でも、何故懐中電灯が・・・・・？



床には懐中電灯がライトが点けてある状態で落ちていた。







そして、子供を除く全員の硝煙反応を調べることになった。警察官も例外ではなく、わたし達も対象となった。



硝煙反応の検査が終わった後、2人が搬送された米花薬師野病院に向かった。

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