捜査一課の黒羽さん 2【名探偵コナン】

FILE.63　瞳の中の暗殺者 ページ16

翌日の未明、芝刑事が射殺された。芝刑事も警察手帳を掴んで亡くなっている他、2つの事件で使用された銃弾のライフルマークが一致したため、同一犯の犯行とみて奈良沢警部補の件と同時に捜査を進めることとなった。


テレビやネットでは、【過激派による犯行】【警察への挑戦】【個人的な恨みか】等、さまざま憶測が飛び交っていた。




登庁してから私は資料室である事件のファイルを探していた。

『・・・・あった』


ずっしりと重いファイルを手に取り、パラパラとめくる。そしてある事件の捜査記録のページを開く。


奈良沢警部補に芝刑事・・・・もしかしたら次は・・・

ダメだ。つい変なことを考えてしまう。



頭を横に振って考えを払拭した。


でも、念には念をかな・・・







ファイルを元の位置に戻して資料室を出ると、ちょうど佐藤さんと出くわした。

「あ、黒羽さん。ちょっといいですか？」

『いいけど・・・』


もう一度資料室に入ると、佐藤さんは鍵をかけた。



「黒羽さんに話しておきたいことがありまして・・・・」

『もしかして・・・・・あのこと？』

「・・・・気付いていたんですか」

『まあ・・・・こうなると嫌でもね』

「なら話は早いです。実は―――――」

















『そっか・・・・・用心するしかないね』

「ええ。これ以上何も起きないといいんですけど・・・・」

『・・・・・・そうね』



気を引き締めておかないと・・・・





鍵を開けて資料室を出ようとすると、佐藤さんは何かを思い出した「あっ」と呟いた。


「そういえば、黒羽さんが復帰する前に決まったことがありまして・・・」

『ん、何？』

「今度の週末、白鳥くんの妹さんの結婚を祝う会が開催されるみたいです。本来ならもう少し前だったんですけど、白鳥くんが入院してたのもあって延期になって・・・・」

『あぁ・・・・・それなら仕方ないよね』

「わたし達も参加することになっています。会場は米花サンプラザホテルです」

『わかったわ』

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