FILE.382 裏切りのホワイトデー ページ7
「主人の死因は青酸系の毒物による急性ヤクブツ中毒・・・毒を盛れるとしたら私でしょうけど、その時私は蘭さんの左手を両手で持って手相を見ていましたので、手で毒を飲ませることは不可能。
さらに、主人の車から毒薬が入った容器とオブラートが発見され、しかも主人の奥歯の間に同じオブラートが挟まっていたということは、毒をオブラートに包んで持っていた主人が、パーティー中にそれを口にしてジサツしたとした考えられませんよね?」
奥さんは今まで明らかになったことを順序立て、目暮警部に同意を求めた。目暮警部は「え、ええ・・・」と頷くが、そうじゃないんだよなぁと思ってしまう。
「じゃあ早くパーティーに来ていただいたお客様を解放してくださらない?私の疑いも晴れたんですから・・・・もっとも、私が犯人だとしたら殺人現場となるこのパーティーに、名探偵の毛利さんを招いたりはしませんけど・・・・・」
「そ、そうですなァ・・・・」
毛利さんが苦笑すると、「それがあなたの策略の一つだとしたら、話は別ですがね」と続けて口にした。
「「え?」」
「いやいやいや!い、今のは私ではなく・・・・・」
声の主は毛利さんにもかかわらず、当の本人は慌てふためいた。そして次の瞬間、「はひィん」と奇妙な声を上げて後退すると、テーブルの傍で腰を下ろした。
「まさかお父さん、いつものが来たんじゃ・・・・・」
「オ、オイ。毛利くん?策略って何だね?」
皆が毛利さんに夢中になっている中視線を横に向けると、小さな影がテーブルクロスの下に入っていくのが見えた。
来たわね、眠りの小五郎が・・・・・
フッと笑って毛利さんに視線を戻すと、「それはもちろん・・・・」と目暮警部の問いに答えはじめた。
「殺人トリックのための策略ですよ!星江さんがご主人である浦井社長を毒殺するためのね!!」
「「「ええッ!?」」」
毛利さんの発言に会場はざわついた。いたるところからヒソヒソと話し声がして、奥さんの顔には動揺の色が出始めた。
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます!これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2024年3月10日 14時