FILE.381 裏切りのホワイトデー ページ6
恐らく犯人は奥さんで間違いない。けど、どうやって毒を盛ったのかしら?
話を訊く限り被害者が倒れた時、奥さんは蘭ちゃんの手相を見ていて、両手が塞がっていたというし、何かを仕掛けるとしたら奥さんが呟いた”ちゃんときいてる”っていう一言・・・・
だけどあの一言で一体何をさせられるっていうの・・・・?
『うーん・・・・・』
「珍しく唸ってんなァ」
『解けそうで解けないのよ。あともうちょっと何だけど・・・・・・』
「糸口が掴めるミラクルみてェなことが起きればいいんだけどな」
『・・・・ミラクル?』
その時、「やだ!」と蘭ちゃんが叫んだ。
「お父さんの煙草、テーブルの上よ!」
「あちゃ〜!紙ナプキン焦げちまってる!!」
振り返ると、後ろのテーブルにある紙ナプキンから煙が上がっていた。
「それ、奥さんのアイスレモンティーについてた紙ナプキンだよね?」
「でもまァ、火事にならなくてよかったな・・・・」
「もォ!!」
毛利さんは煙草と紙ナプキンをそれぞれ持つと、こちらに向き直った。
ん?その紙ナプキン・・・・何で真っ直ぐ焦げ目が伸びて途中から丸く円形に・・・・って、まさか!
私は振り返って、スタッフルームに向かう途中にあったドリンクがたくさん乗っているテーブルを見た。
「ん?何かわかったのか?」
『うん。何でわざわざあそこを通ったのかってこともね』
「それ、ホント?」
突然下から声がして視線を向けると、コナンくんが笑みを浮かべながら見上げていた。
「その顔・・・・オメェもわかったって顔だな」
「まあね、それで松田刑事にはアレを探して来て欲しいんだけど・・・・」
「アレ?」
『犯人が隠そうとしたミラクルな証拠品よ』
松田がしゃがみこむと、コナンくんは耳元でアレを伝えた。
「なるほどな。で、オメェはその間に推理ショーってワケか」
「そういうこと!」
「まァ、あのヘボ探偵は気付いてなさそーだし、しゃーねェか・・・・」
『「ハハハ・・・・」』
毛利さんには申し訳ないけど、実際そうだと思ってしまう自分がいる。証拠品探しは松田に任せて、わたし達は推理ショーを開催することにした。
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます!これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2024年3月10日 14時