FILE.421 キッドVS高明 狙われた唇 ページ47
「オ、オイ！？別に放っておけばいいじゃねェか！」
『ダメよ！ぜーったいダメ！！』
そんなの・・・ダメに決まってる！！
急いで二人の元へ向かおうとするも、どこにいるのかわからない。すると、前から機動隊員が歩いてくるのが見えた。
『すみません！関西弁の高校生達、見ませんでした？』
「ああ。あの二人なら、ここの通路を右に曲がってすぐの部屋に入っていくのを見ましたよ」
『ありがとうございます！』
機動隊員にお礼を言って再び走り出す。
急げ・・急げ・・・・！！手遅れになる前に！！
通路を右に曲がると、ドアの隙間から光が漏れているのが見えた。あそこか！！
勢いよくドアを開けて中に突入する。飛び込んできたのは、服部くんがキッドを壁ドンして、今にもキスしそうなところだった。もう少し遅ければ、唇が触れていただろう。
呼吸を整えながら二人を見ていると、二人はパッと距離をとった。
「な、何やねん！？急にデカい音出しよって！」
「ビ、ビックリするやん！」
「も・・もう眠くて眠くて。早く仮眠とりたいから、急いで来ちゃった・・・・」
『そ、そうなのよ。わたし達も交代で仮眠とることにしてね・・・・』
なんていうのは、もちろん建前。
危ない危ない・・・まさか服部くんが、ホントにキッドの変装だって気付いてなかったとは。なんとか、二人の唇は死守出来たようね・・・
安堵の息をついていると、「結構広いじゃねーか！」と遅れて毛利さんが入ってきた。入ってくるなりソファーに寝転んで、「昼までここで寝てっても構わねェぞ！俺、眠りの小五郎だしなー！」と笑う姿を見て、毛利さんは通常運転ね・・・・と思ってしまった。
皆が寝静まった後、わたし達はそっと部屋を抜け出した。
『いやー・・しかし、未然に防げてよかったぁ・・・ね！』
「そうか？あのままの方が面白れェ展開になったと思うけどな」
『あのねェ・・・・』
松田に呆れると、「でもよォ、何であそこまで必死になったんだよ」と尋ねられた。
『必死にもなるわよ。だって、可哀想じゃない』
「可哀想？」
『服部くん、絶対和葉ちゃんのこと好きでしょ？なのに、勇気を振り絞ってした相手がキッドだったなんて、後で知ったら・・・・・それに、キッド自身も想定外だったろうし。だから二人を助けたかったのよ。あのままにしておいたら、二人が可哀想でしょ？』
「・・・・そう、なのか？」
『そうなのよ！』
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます！これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (
レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年3月10日 14時
