FILE.415 キッドVS高明 狙われた唇 ページ41
和葉ちゃんにフフッと笑っていると、「なァ、そろそろ次のところ行こーぜ」と松田が提案してきた。
『そうだね。じゃあ続きは、時間がある時にでも』
「もぉ〜・・・・」
松田に続いて歩き出した瞬間、後ろから短い悲鳴と何か液体のような音がした。振り返ると、和葉ちゃんの服には茶色いシミが出来ている。
「あ〜〜〜！コーラで服がベトベトや！」
「Oh〜！Sorry！ごめんなサーイ！」
「ココって飲み物持ち込み禁止ですよ？」
「ワタシ日本語読めまセーン！」
「・・・・・日本語でも書いてあったと思うけどな」
松田の呟きは無視して、ぶつかったのであろう金髪の女性を見ると、手に持っていた紙袋を和葉ちゃんに渡していた。
「コレ、さっき買った服。お詫びにプレゼントしマース！」
「ええよ、ええよ・・・・」
「それじゃ、ゴメンなサーイでしたネー！」
「あ、ちょっと待って！」
金髪の女性はさっさと人混みに消えていく。その様子を見ながら、わたし達は二人に近付いていく。
「コレ、どないしよ・・・・」
『せっかくだから、お言葉に甘えちゃいなよ！プレゼントって言ってたし、そのままだとベトベトで気持ち悪いでしょ？』
「でも・・・・」
「黒羽刑事が言ってるんだから、大丈夫よ！服は着替えなくちゃならないんだし・・・・」
「・・・せやね！ほんなら、トイレで着替えてくるわ！」
トイレに着替えに行った和葉ちゃんを除いたわたし達は、再び宝石のところへと戻る。その道中で、松田に「オイ」と呼ばれた。
「よかったのかよ、アレで。何かAらしくねェじゃねーか」
『そう？』
「いつもだったら、さっきのヤツをとっ捕まえに行ってそーなのに・・・」
『それは・・・・そうかもしれないけど、あのベトベトのままだと可哀そうでしょ？だから、敢えて見過ごしたのよ』
「ふーん・・・・」
松田にはそう言ったけど、実際見過ごしたのは、キッドの作戦がわかったから。私もその作戦に加担しているというワケだ。皆には悪いけど、私はキッド側の人間でもあるからね。
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます！これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (
レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年3月10日 14時
