FILE.380 裏切りのホワイトデー ページ5
毛利さんに呆れていると、「それで、身体検査の結果は?と目暮警部に尋ねられた。
『毒物やそれを所持していた痕跡は何も見つかりませんでした』
「当然ですけどね・・・」
奥さんが目を伏せて頷くと、「なァ」と松田が小声で話しかけてきた。
「ホントに何もなかったのか?」
『なかったわよ。ちゃんと確認したもの』
「変な素振りとかは?」
『特には・・・・強いて言うなら、身体検査を受けるためにスタッフルームへ行く時に、何でわざわざグラスがたくさんあるところを通ったんだろうとは、思ったわね』
「そーいや、グラスが落ちる音がしてたな」
『別にあそこを通らなくてもスタッフルームには行けるし。言い換えればそこを通らざるを得なかったかね』
「だな。結局怪しいまんまか・・・・」
なんて話していると、千葉くんが「警部!」と呼びながら現場へ入ってきた。
「社長のグローブボックスから、瓶に入った毒薬とケースに入ったオブラートが・・・・」
「オブラートっていうと、粉薬を包んで口の中ですぐ溶けるアレか!」
「はい!それを検視官に伝えたら、社長の口の奥歯の間から、溶けかけのオブラートを発見したと・・・」
「毒を包んだオブラートを懐に忍ばせて、頃合いを見計らって飲んだのか・・・・だとすればジサツで決まりだな」
目暮警部がそう呟くと奥さんの口角が一瞬上がったような気がしたが、気にせず『それは早計すぎではないですか?』と口を挟んだ。
『そういう風に見せかけての犯行・・・・・ということも考えられるかと』
「結論を出すにはまだ早えーと思うぜ?とりあえず、車から発見された毒物とオブラートの鑑定が済んでからもいいんじゃねェか?」
「そ、そうだな・・・・」
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます!これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2024年3月10日 14時