FILE.413 キッドVS高明 狙われた唇 ページ39
「なるほど・・つまり、さっきわしに妙な玉が転がってると言った機動隊員がキッド・・・・」
中森警部は顔に血管を浮き上がらせながら、「さっきの隊員はどいつだー!?」と叫ぶ。そして、その迫力と形相のまま、一番近くの隊員の首元を掴み「お前かー!?」と睨みつけた。
「い、いえ!もう逃げてしまったのでは・・?」
この様子を見て、大丈夫なのかな・・・・と少し心配になってきた。
諸伏警部にバレバレだし・・・・まあ、ヘマはしないと思うけど・・・
きっと本人も、諸伏警部の頭のキレ具合に驚いているだろう。かく言う私もそうだけど。
最悪手助けしてもいいけど、私も妙なことしたら疑われるし・・・・それにしても、どうやって盗む気だろう。今はこの中にいる機動隊員に変装しているだろうけど・・・・・
機動隊員を目を凝らして見ていくと、一人だけ違う方向を見ている人物がいた。その視線の先には、服部くんとポニーテールの女の子がいる。
「なぁ平次、どないする?今晩は蘭ちゃんのトコに泊まるつもりやったけど・・・・」
「そらせっかくやから、夜中までここにおって、キッド捕まえるのに協力せなアカンやろ」
「ほんならアタシも追って加勢したるわ!」
「ア、アホ!相手は怪盗やぞ?危ないから帰れ!」
「そっか・・・アタシがおったら、平次の邪魔してしまうかもしれへん・・・・」
「・・・・・まあ、どーしてもっちゅうんなら、しゃーないけど?」
「ホンマ?」
「か、和葉がいたいゆうんなら、しゃーないやろ・・・・」
なるほどね・・・・
隊員の笑みと二人の会話に、私も思わず口角が上がった。
中森警部は再び部屋に入ると、宝石の前で立ち止まった。
「しかし、ホントにこんな氷だけで大丈夫なのか?」
「ええ。私もそう思い、指輪のリングの部分をセンサー内蔵のモノと取り返させてもらいました。なので、指輪を持ってあの出入口を通過すれば、警報音が鳴り響く算段です」
「しかもその扉の横には非常ボタンがあり、押せばロックが掛かり10分間は封鎖される。つまり予告時間の1分前にボタンを押しておけば、怪盗キッドの犯行予告は、史上初めて失敗に終わるという寸法じゃわい!」
作戦はそりゃあ全員に展開した方がいいけど、それを本人の前で話したら意味ないのよ・・・・と密かに思った。
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます!これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2024年3月10日 14時