FILE.412 キッドVS高明 狙われた唇 ページ38
その時、ガラスの外にいる機動隊員の一人が「中森警部！」と、ガラスを叩いた。
「あの辺に妙な玉が・・・・」
指差している方を見ると、床に小さい玉が落ちていた。ガラスの外に出て、中森警部が玉を拾いに行くのを何となく見つめる。
「こ、これは・・・BB弾！？」
しゃがんでBB弾を手にしている中森警部の靴の裏には、何か四角いものが貼り付いていた。諸伏警部が「中森警部、靴の裏にカードが・・・」と口にすると、中森警部は床に座って、カードを靴の裏にあるカードを手にした。
それを後ろから覗き込むと、中森警部が「ああッ！？」と驚いた。
「”今夜零時、妖精の唇を頂きに参上する”・・・・やっぱり来るか、怪盗キッドォ！！」
中森警部がそう言っている中、松田は「相変わらず、表面上はキザな野郎だぜ・・・・」と呟いた。苦笑していると、「あー！」とポニーテールの子が突然大声を上げた。
「平次、またアタシの口元ガン見してるー！！」
「あ、いや・・・・」
「やっぱり青ノリ付いてるんや！蘭ちゃん、見て！」
後ろ姿だからわからないが、恐らく歯を見せているのだろう。「何も付いてないけど？」と蘭ちゃんが返答した。
「オイ、キッドが・・・」
「う、うるさいわい！」
「まだ、何も言ってねーよ。オメェ、何か可笑しくねェか？」
「お、可笑しくなんかないわい！」
明らかに慌てている服部くんに疑問を覚えていると、「しかしキッドのヤツ・・・」と中森警部がキッドカードを見ながら呟いた。
「わしの靴の裏にいつこんなカードを貼り付けやがったんだ？」
「ここへ来る前じゃないか？ここに来るのは、とっくに決めてただろーしな！」
「いや、決行するのを今夜と決めたのは、つい今し方のようですよ？」
「何！？」
諸伏警部は床に手を伸ばすと、「ホラ」とわたし達に何かを見せてきた。
「ここに落ちていたカードには、明日20時参上と書かれています」
「こっちのカードには、明後日来るって書いてあんで！」
「今回はパスってカードもあるよ！」
「ど、どういうことじゃ？」
「予めいろいろなパターンのカードを床に仕込んでおき、これと決めたカードをの上を中森警部に歩かせて踏ませ、予告状を示すことによって、たった今、にわか決行を決めたにもかかわらず、まるで手の内に熟考した計画があるかのように思わせたかったんでしょう。
もちろん、これらの余分なカードは後でこっそり回収するつもりだったんでしょうけど・・・・」
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます！これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (
レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年3月10日 14時
