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FILE.411 キッドVS高明 狙われた唇 ページ37

「それにしても見事なコンクパールですね。色や大きさや形も然ることながら・・・この表面に出た模様は絶品!まさに”妖精の唇(フェアリー・リップ)”の名に相応しい・・・」


諸伏警部が宝石を見ながら感想を述べてると、「流石相談役がわざわざ招喚された刑事さんだ。なかなかお目が高い!」と男性が入ってきた。

「そのコンクパールは三重県の英虞湾に眠っていた、巨大なアコヤ貝の中にあった真珠で、その真珠独特のオリエント効果の輝きに魅せられて、大枚をはたいて買い付けた唯一無二の一品!今回、キッド捕獲作戦に一役買うということで、とても光栄に思います・・・・

その代わり、盗まれた場合はちゃんと補償してくださいね。なんたって、この宝石はオークションでもう高額の買い手がついている、私の財産なんですから・・・・・」




その時、「嘘よ!!!」と否定する声が響き渡った。入口には機動隊員に止められている女性がいる。

「それは私の祖父が海外旅行中にカリブの大富豪からもらった、大切な贈り物よ!!アンタがその宝石の価値を調べてくれるっていうから預けたのに・・・・返してくれないじゃない!!」

「私の真珠とよく似ていたので調べさせてもらいましたが、私の記憶ではもうお返ししたかと・・・・」

「ええ!返してもらったわよ!!模造品のコンクパールを指輪に付け替えられてね!!」

「オイオイ・・・・」

『それ、ホントなんですか?』

「たまにいるんですよ・・・ああいうわけのわからない客が・・・・・」

「とにかく今すぐに返して!あのコンクパールは、祖母が祖父に贈ったマリッジリングの宝石でもあるんだから・・・先日亡くなった祖母の棺に入れて、天国に持ってってもらいたいんだからね!!」



女性は隊員に押し返され、「ちょっと離しなさいよ!祖母の葬儀は明日!もう時間がないんだから!!」と叫びながら連れていかれた。



「こりゃあ、どうやら・・・・」

『一筋縄じゃいきそうにないわね・・・・』

FILE.412 キッドVS高明 狙われた唇→←FILE.410 キッドVS高明 狙われた唇



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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます!これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セカイ | 作成日時:2024年3月10日 14時

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