FILE.396 本庁の刑事恋物語8 左手の薬指 ページ21
『それで?諸口さんがジサツする心当たりはありますか?』
「いえ、特には・・・・」
「全然そんな風には見えなかったっスよね?」
「ああ・・・そうだな・・・・」
「まあ、いろいろ人に言えない悩みとかあったんだろーよ?この間、前の担当だった秋場さんっていう編集さんがジサツしたらしいし・・・・ひょっとしたら、その責任を重く感じていたのかもしれねーなァ」
毛利さんはやっぱりジサツだと睨んでいるらしい。
結論付けるのは早すぎると思うけどな・・・それに、その秋場さんっていう方も気になる・・・・
『とにかく、鑑識さん達が到着するのを待つしかないようね。これが殺人だったなら、どこかに犯人の指紋が残ってるはずだから・・・・犯人が手袋をしたままコーヒーを入れたり、ドアの開け閉めをしていたら、諸口さんも不審がるだろうし、密室になった後じゃ拭き取るチャンスもない。
もちろん、わたし達が来る前にあなた方が何も触っていないならですけど』
「ええ。警察が来るまで入るなと毛利探偵に注意されましたので」
「ジサツで決まりだよ。鑑識まで呼ぶこたァないって!」
『そう言われましてもねェ・・・・・』
松田side
おっさんと話しているAを見ていると、「ねぇ、松田刑事」とボウズが声を掛けてきた。
「気にならない?」
「何がだ?」
「ゆ・び・わ!!」
「〜〜〜〜!?」
言葉にもならない変な声が出た。
「な、何言ってんだ・・・そりゃあ、気にならねェっつったら・・嘘になるけど・・・・・でも今は・・・・・・」
ゴニョニョと尻すぼみながらAを横目で見ると、「違うって・・・」と呆れられた。
「え」
「どこ見てんの?こっちだよ!このおじさんの指輪!彫ってある100って文字が逆さになってるよ!」
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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます!これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2024年3月10日 14時