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FILE.378 裏切りのホワイトデー ページ3

スタッフルームに移動し、奥さんのヒールを調べていると、ふと机に大量に置いている紙袋が気になった。紙袋には”ウライ製菓 White Day Party”と書かれている。


「あれはこのホワイトデーパーティーの引き出物・・・よかったら1つ差し上げましょうか?」

『い、いえ・・・・』


凝視していたのか奥さんにそう尋ねられたが、断った。ただ脳内では、今朝班長と話していたことを思い出していた。





―――――――

『もともと松田にあげるつもりだったけど・・・・・あげたって言われると微妙なんだよね』

「そ、そうだったのか。まあ、アイツらしいっちゃアイツらしいけどな」

『なワケでお返しはそんなに期待してないよ?割りと男性って気にしてないみたいだし、それにあの陣平が、3/14がホワイトデーって知ってるかどうかも怪しいし・・・・・』

―――――――




なんて思い返していると「ねぇ?」と声を掛けられた。

「そのヒールもういいかしら?」

『え、ええ。じゃあもう片方を・・・』



ダメダメ!今は仕事に集中集中!と言い聞かせながら、ヒールを返してもう片方を確認した。







松田side


Aがいなくなってから、鑑識官がテーブルの上にある飲み物や食べ物を調べたが、毒は混入されていなかったらしい。詳しくは持ち帰って調べるらしいが。


すると、おっさんが「わっかりました!」と声を上げた。

「これは駆け寄り殺人ですよ!」

「駆け寄り殺人?」


復唱すると「ああ!」と頷きながら煙草を取り出して、火をつけた。


「聞くところ、社長は毎年このパーティーで客を驚かせる出し物をやっていたそうです。手品だったり仮装だったり寸劇だったり・・・・・つまり、最初に社長が大声を上げて倒れたのは寸劇のための芝居。恐らく、ゲストである名探偵である私を巻き込んで、ミステリーでもやるつもりだったんでしょう。まさかその後、本当に殺害されるとは知らずにね・・・・」

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セカイ(プロフ) - 月見だんごさん» コメントありがとうございます!これからの恋愛模様もお楽しみください✨ (3月22日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - とても面白かったです✨更新楽しみに待ってます😆 (3月21日 8時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セカイ | 作成日時:2024年3月10日 14時

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