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FILE.358 本庁の刑事恋物語7 ページ33

アパートに到着したわたし達は、部屋中を捜しまわるが浩太くんの姿は見当たらない。ここに来る道中で毛利さんに一通り説明したが、「ただの思い過ごしだよォ」と呆れられた。

ちゃーんと玄関に鍵が掛かってたし、その男家具の配置や誕生日を聞いただけだろ?風水の占い師とか・・・・」

「そこが問題なんだよ。金庫の番号とか未だに誕生日にするヤツいるし・・・・前もって家具の配置を知っておけば金庫を探しやすいし、郵便物も番号を割り出す手掛かりなるからな」


そしてもしも、目的のモノが見つからなかった場合犯人が次にとる行動は・・・・



その時、「け、刑事さん!!」と隣の部屋から慌てる声がした。急いで向かうと、2人はパソコンの画面を見ていた。



”イトコのボウヤは預かった!100万円用意しろ!後で連絡する!警察にバラしたら殺すぞ!!”



『こ、これは・・・!』

「誘拐か・・・・」


画面にはこのようなメッセージが残されていた。



後から毛利さんと蘭ちゃんも部屋に入ってきて、画面を覗き込む。


「ボウヤは預かった、警察には言うな・・・・・って、オメェら刑事じゃねェか」

「で、ですよね・・・」

「まぁ、手間は省けたわね」

「と、とにかく本庁から応援を――――」

『「ダメよ!/ダメだ!」』


携帯を取り出した高木くんに2人揃って待ったをかける。



「犯人はこの部屋に入って、ガキを連れ去ったんだ。まだ、近くにいて様子を伺ってるかもしれねェんだ。この上、刑事達がドヤドヤやって来たらバレバレだし、電波を拾われやすい携帯はもってのほかだ!」

『陣平の言う通りよ。連絡はどこかに盗聴器などが仕掛けられてないか、確認したあとにしないと!』

「で、ですね・・・・」

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作者名:セカイ | 作成日時:2024年2月3日 19時

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