捜査一課の黒羽さん 8【名探偵コナン】 (ページ32)

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FILE.357　本庁の刑事恋物語7 ページ32

「しかもその人ったら、浩太を自宅へ連れて行ってケーキを出してくれて、いろいろ聞かれたって・・・・」

「聞かれたって何をですか？」

「浩太が言うには、そのおじさんは占い師で、ベットの位置とか玄関に何を置いているかとか・・・・私や弟の誕生日、届いた郵便物はどこに置いているかとか・・・・」

「郵便物？」

「私は押し入れの中の箱に、弟は机の上に出しっ放しと浩太が答えると、それはとてもいい位置だからそのままにしておくといい・・・とか言われたそうです」

『その郵便物の中には、何か重要なものとかがあるんですか？』と尋ねると、2人は特にないと首を横に振る。

「それにその男、どうやら俺のダチみたいだしよ！」

『「と、友達？」』

松田も何気に話を聞いていたのか、ハモッってしまった。視線を向けるとまた目が合う。わたし達に特に気付いてない江本さんは、「きっと、俺の誕生日に何かして驚かそうと企んでんだよ！」と言った。

「どうして友達だってわかったの？」

「浩太がケーキ食ってる時に電話があってな、ちょうど男はトイレで留守電になったらしくてよ・・・聞こえてきた声が俺だったって言うんだ。間違いねェよ」

「じゃあ、その人に心当たりは？」

「さあ・・・この合コンのメンバー集めで、あちこちに掛けてたからなァ。だから、その中の誰かだろーぜ。その伝言を聞いた男は、慌てて浩太を家に帰したそうだ。多分、俺にバレたらまずいと思って、ビビッったんじゃねーか？」

『その伝言ってどんなことですか？』

「再来週の土曜に、ここで姉貴も呼んで合コンやるからって・・・・」

『な、何ですって！？じゃあその男は、今夜、家にはその子しかいないってことを・・・・』

マズイな・・・今までの話を聞いた中で考えられることは、ただ一つしかない。

松田も同じ結論に至ったのか「オイ、すぐに電話しろ」と彩さんに指示をした。

「な、何度もしたんですけど、通じなくて・・・・だから私、帰ろうと・・・・」

『とにかく、行ってみるしかないわね』

わたし達はガタッと立ち上がりそれぞれ帰り支度をする。松田のことも気になるけど、今は目の前のことに集中しないと。

江本姉弟と毛利さん一家、そして捜査一課の刑事達とともに合コンを抜け出し、2人が住んでいるアパートへと向かった。