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FILE.354 本庁の刑事恋物語7 ページ29

松田side


「よォ、千葉。遅いじゃねーか。女性陣はとっくに揃って始めちゃってるぜ?」

「悪い・・・」


その時、短髪の男が俺達に近付いてきた。


「紹介します。コイツは僕の中学からの友人で、合コンの首謀者の江本将史」

「で、こちらは?」

「あの毛利探偵だよ。偶然に会っちゃって・・・」

「知ってるよ!眠りの小五郎でしょ。んで、そっちは?」


江本という男は次に俺達を見てきた。

「僕の同僚と先輩だよ」

「初めまして、高木です」

「・・・松田だ」



江本は「へー・・・」と、俺達を見定めているように顔を近付けてきた。

「松田っつー方はいいけど、高木の方はちょっち冴えねェな・・・ま、いねーよりマシか」

「コイツ、口は悪いけど根はイイヤツだから・・・」

「・・・そうかァ?」

「それより千葉、今日はラッキーだぜ!いるんだよ、今日来た女の子の中に、可愛いのが3人!」

「「おおっ!」」



声を上げるコイツらに対して、俺は何にも思わなかった。反応した高木は3人に冷たい視線を向けられてたけど。



「もしかしてそのうちの1人は、今日来るっていうお前の姉さん?」

「そうじゃねェよ。何でも1人は姉貴の古い友達で、もう2人はその子の親友とその親友の先輩とか・・・3人とも警察関係の仕事だってよ」

「「「け、警察関係・・・?」」」

「そういえば、千葉も昔警官になりたいとか・・・で、何やってんだ?今」

「だから刑事だよ、刑事」

「ってことはそっちの2人もポリスさん?」

「そうだよ!」

「じゃあ、どっかで会ってるかもな。あの3人のミニスカポリスに」

「ミニスカって・・・」

「ホントに警察なのかァ?」

「テレビじゃあるまいし・・・」



すると「いいじゃな〜い。勤務中は派手な格好出来ないんだからさぁ〜」と背後から声がした。

「「ゆ、由美さん!?」」

「って、誰?」


コイツらが由美といった女は、酔ってるのかフラフラしながら俺達に近付いてくる。



「あれぇ〜高木くんと千葉くんら〜。それに松田くんも〜。にゃにやってんのォ〜?」

「なーんだ、やっぱり知り合いかよ」


ってか、何で俺の名前知ってんだ?



その時「ちょっと由美〜?早く戻ってきてよ」と同じく背後から声がした。

『あの人達、わたし達じゃ相手しきれないわ』

「こ、この声って・・・」

「まさか・・・」


高木と顔を見合わせた瞬間、声の主の足音がピタリと止んだ。少しずつ顔を動かすと、目を丸くしたAと佐藤が立っていた。

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作者名:セカイ | 作成日時:2024年2月3日 19時

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