PROLOGUE ページ1
真新しい制服に身を包み、警察学校の門の前に立った。
敷地内には大きな桜の木が生えていて、花びらがヒラリと目の前に舞い下りてきた。
胸の前で掌を受け皿のようにすると、6つの花びらが掌に落ちる。
その時、風が吹いた。
掌にあった花びらが風に乗って飛ばされていく。
その花びらを見上げながら、兄を思い出す。
兄さん、頑張るよ。
絶対に警察官になってみせるから。
私は気合を入れると、警察学校の門をくぐった。
門の前には”祝 入学式”と書かれた看板が飾っていた。
講堂にはすでに多くの人が集まっていた。
ここにいる人達は私と同じ新入生なのだろう。
空いている席を探していると、誰かにぶつかってしまった。
『ごめんなさい！』
「こっちこそごめんね！前見てなくて・・・・」
『私こそ・・・・・って』
顔を上げるとそこには見覚えのある顔があった。
この人は・・・・・
『萩・・・・？』
「Aちゃん・・・・だよね・・？」
『久しぶり！元気してた？』
「オウ！でも、Aちゃんがここにいるとは思わなかったな〜」
『それはこっちの台詞！』
幼馴染の萩とまさかこんなところで逢えるなんて思ってもいなかった。
久しぶりの再会に花を咲かせていると、「あ！」と萩が何かを思い出したように声を上げた。
「ちょっとここで待ってて！」
『いいけど・・・・』
そう言うと、萩は扉へ向かって走っていってしまった。
数分後、「お待たせ〜」と言いながら帰ってきた。
『どこ行ってた・・・・・の・・・』
問いただそうと振り返りながら言うと、ある人物が視界に入った。
『松田・・・・？』
「A・・・？」
どうしてここにいるの・・・・？
松田はもう一人の幼馴染であり私の初恋の人。
松田も私がいることに驚いているのか目を丸くしていたが、「ねぇ〜びっくりしたでしょ〜」という萩の言葉で我に返った。
「コイツのことかよ。びっくりすることって・・・」
「そうだよ。だってここにいると思わないでしょ？」
「まァ、そうだけどよ・・・」
松田はチラッとあの日と変わらない顔で見つめてきた。
曇り一つないその瞳で。
この瞬間、わたし達の止まっていた時間が再び動き出す。
22歳―もう一度君に恋をした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1488人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
この人ただの元カレです【降谷零】
【名探偵コナン】全キャラクターが持つ能力を全て扱える様になったから無双する １７
帰ってきた少女は、愛されていた 【名探偵コナン】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うっきー - いつも楽しく拝見させていただいてます！！もしよろしければ警察学校編が見てみたいです🙇🏻♀️ (5月8日 12時) (
レス) id: 42247d2ac2 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - 朽木 桜さん» コメントありがとうございます。返信遅れてすみません。FILE.21の水銀レバーについて原作を読み返してみたのですが、コナンくんが水銀レバーが作動してしまうと言った後に、二種類の液体爆弾について説明をしていたので、原作通りの台詞にしてみました。 (1月12日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
朽木 桜(プロフ) - ファイル21の水銀レバーの回のところを読んでいるのですがコナンくんの水銀レバーの説明が違います。二種類の液体爆弾は花ハロのもので水銀レバーではないです。水銀レバーコナンで調べると説明が出てきますよ！！ (2023年5月4日 22時) (レス) @page23 id: e22cbff476 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - 氷花さん» 返信遅れてすみません。コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2023年5月1日 23時) (レス) @page50 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
氷花(プロフ) - 続きがとても気になります。更新頑張ってください。 (2022年7月1日 22時) (レス) id: 724789ecd5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セカイ | 作成日時：2022年6月16日 23時
