君色に染めて。 【arin♀,ymcn♀,ybhk♀】

好きな人 (tkin) ページ19

〜高木side〜




青空が広がる今日

俺は、伊野尾さんの付き添いで

自販機の前に来ていた。




ﾋﾟｯ

ｶﾞｺﾝｯ




伊野尾さんの綺麗な指が、ボタンを押すと

下から飲み物が落ちてきた。





慧「すみません、高木先輩。
わざわざついてきてもらっちゃって…」

高「ううん。俺から行くって言ったんだから、伊野尾さんは気にしないで」





…それに


好きな人についていかない男なんていないから。




ペットボトルの蓋を開けて

飲み物を飲む伊野尾さん。



伊野尾さんがする行動1つひとつが

何もかも綺麗で、見惚れてしまう。





慧「…高木先輩？」

高「あ、ごめ＿＿」





…見すぎたかな。




謝ろうとした時


伊野尾さんの髪に、風で飛んできたであろう葉っぱが付いた。





高「伊野尾さん、葉っぱが…」





葉っぱを取ろうと、手を伸ばした時

伊野尾さんが、俺の方を向いた。



伊野尾さんと目が合う。

その瞬間、ﾄﾞｷｯと、心臓が大きな音を立てた。



純粋なその瞳に、吸い込まれそうな感覚に襲われる。





慧「高木先輩…！？」





途端…何もかも、奪いたくなった。




その華奢な腕に手を伸ばして、引き寄せると




ちゅっ…




ふっくらとした、可愛らしい唇に

触れるだけのキスを落とした。





慧「えっ…」





突然の事に、戸惑う伊野尾さん。



俺は、そんな伊野尾さんをもっと戸惑わせる言葉を一言、言った。







高「…好きだよ、伊野尾さん。
前からずっと＿＿＿」

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