パートナー ページ35
「...久し..ぶりね」
「お久しぶりです...」
会社帰り、たまにはAへお土産を買って行こうと
寄ったケーキ屋の前であの人にあった
「こんな所で偶然、びっくりした...」
「...俺も」
はっきりしない自分の気持ち
だったら、側にいるAを大切にしようと
あなたを待つのはやめる事を決めたばかりだったから
「元気そうね...(笑)」
肩までに切り揃えられた髪を
ふわっ...
と掻きあげ微笑むAさん
その仕草はあの頃と少しも変わってなくて
いやになるほど目を奪われる
「仕事の帰りなの？」
「うん...」
Aさんは？
たったそれだけの言葉が出てこない
まるで、あなたとの距離感を掴めないでいた
出会ったばかりの俺に戻ったよう
そんな俺を
「よかったら食事でもどう？」
リードするのはやっぱりAさん
「あっ、でも...
待ってる人がいるの、かな...？」
俺が持ってる二人分のケーキが入った箱を見た
「...いや、これは俺の」
咄嗟にAの存在を隠した
「やっぱり食いしん坊だ(笑)」
そう言って、Aさんは疑う事なく笑う
「じゃあ、行こっか」
「うん...」
二人に対する罪悪感で
胸が、痛かった...
「どうしよっか？雪も降ってるし、近場でいいよね」
「えっ...」
「えって...イヤだった？」
違う
雪が降ってるのにも気付いてなかったから
びっくりして思わず出ただけ
「イヤじゃないですよ
この近くに美味しい店があるのでそこに行こ？」
「うん(笑)」
並んで歩く俺達の間に
はらはらと舞落ちる雪
「・・・・」
「初雪だよね」
「...そうだね」
「今日はホント寒かったもんねー(笑)」
毎年、初雪が降る度俺はあなたを想っていた
例えその時、俺の側に他の誰かがいても
でも...
「雰囲気いいね(笑)」
Aさんがそう言ったここの店
何年か前に、初めて入った時に
真っ先にAさんと来たいと思った
落ち着いた雰囲気が
どこか大学の図書館に似ていたから
二人の秘密の場所...
そんな店に今、Aさんと一緒に来てる
俺と別れてアメリカに渡ったAさん
向こうで心理学を学び
心理カウンセラーとして働くために
今回、戻って来たらしい
そして、その新たな人生のパートナーに
「チャンミン君さえよかったら...
私達もう一度...やり直さない？」
俺を選んだ
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ちなみ(プロフ) - amiさんとなおさんのコラボ作品、とっても良かったです。身代わり？とか思ったけど、私は私の良さがあったから、チャンミンも自分の気持ちに気付いてくれた。心がほんわかしました。ありがとうございます。 (2017年1月8日 21時) (
レス) id: 78ec05bb04 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - ここあさん» 読んでくださってありがとうございました！忘れられない人が居るチャンミンと、そのチャンミンを想い続ける彼女。どちらもつらい恋でした。泣いた分、最後のハッピーエンドで笑って頂けたかな？私にとっても思い出深い作品なので、感想嬉しかったです。 (2015年6月26日 22時) (レス) id: 39eb0052e1 (このIDを非表示/違反報告)
ここあ - 泣きました(ToT)すごくステキなお話ですね。ずいぶん皆さんから遅れたコメントで申し訳ないです(>_<) 途中胸が苦しくなるくらい切なかったけど、最後は幸せになれてよかったです♪ (2015年5月26日 1時) (レス) id: 6016df3393 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - アスカさん» アスカさん、コメントに気付かず、お返事が遅れてごめんなさい(>_<)このお話は、なおちゃんと二人で作った私にとっても思い出深いお話ですので、そんな風に仰って頂けてとても嬉しいです！最後まで読んで頂き、感想まで、ありがとうございました！ (2015年4月22日 11時) (レス) id: 65b029e398 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - コラボ作品、素敵でした。ありがとうございます。いい作品も読むことが出来て私も幸せです。 (2015年4月11日 9時) (レス) id: b6b3a6f85e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお ami
x他1人 | 作成日時：2014年10月16日 21時
