訳アリのアイ (ページ11)

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しかし、なぜ急に俺に話したのだろう。

それが顔に出ていたのか

「もしかしたら、もうれんに

この関係で会えないかもしれないなって思って。」

おちゃめにきどって泣きそうになるなみに

なんと声をかけたらいいのか分からなかった。

「私さ、この2年間でたっくさん満たしてもらったの。ありがとう。

これからはさ、友達として会いたいな。」

告げられたのは彼女なりのケジメだった。

なみとは友達として会いたい

久々に異性に思えた。

｢いいよ。｣

予想外の反応だったのか

「良かった。」

安堵の声を漏らしていた。

そのあとは、

ゲームをしたり

映画を見たり

飯を食ったり

お酒を嗜んだり

まったりと時間を過ごしていた。

なみがスマホを覗くと

不在着信が入っていたようで

｢あ、電話だ。席外すね。」

彼氏からの電話だな、遠目で見ても分かる

隠しきれていない幸せさ。

煙草を吸いに行こうと

その場を離れる。

Aの前では吸わない煙草

どこかで、

『煙草ってかっこいいよね～。

なんか、大人の余裕って感じしない？』

そんな会話が未だに忘れられず煙草を始めた。

理想像に近づけていないからなのか

何なのかは分からない

けど、Aの前では吸えない。

お酒が回っていたのか先程から大きな声で喋るなみ

「まだかなー、、、、あっ出た！もしもーし

こーじ？」