第4話:河川敷練習 ページ6
in河川敷
雪菜｢練習相手って小学生…？｣
円堂｢おう、そうだ！｣
雪菜｢他の部員は？｣
円堂｢うちのサッカー部、部員が7人しか居ないんだ。皆やる気ないし。だから、俺だけ小学生相手に練習してるんだ。｣
雪菜｢変わってるね、雷門中サッカー部。｣
円堂｢まぁ、結局は皆サッカー好きだからさ。いつかやる気出してくれるだろ！｣
雪菜｢随分ポジティブね。｣
円堂｢まぁな！｣
まこ｢円堂ちゃん！練習しようよ！｣
円堂｢おう、今行く！お前もやるか？｣
雪菜｢いや、私は見てるだけでいいや。｣
円堂｢分かった。いつでも来ていいからな！｣
雪菜｢うん。｣
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
円堂｢そう！そこでパス！｣
子供｢よっと！｣
円堂｢違うリクトにパス！
よし、そこでシュート！｣
子供｢やーっ！｣
子供が放ったシュートを、円堂が手で弾く。
円堂｢よーし、次だ！｣
子供｢行くぜ円堂ー！｣
まこ｢よっと！｣
そのままゴールに行こうとしてた子の横から、違う子がボールを奪う。
円堂｢いいカットだ！そのまま来い！｣
まこ｢えいっ！｣
ボールをカットした子がシュートを放つ。
そのシュートを、また円堂が止める。
まこ｢えー、また止めんの…。｣
円堂｢よーし交代だ。次、ヨワダとテルサカ！｣
子供｢おー！｣
円堂｢どんどん打って来い！｣
子供｢えい！｣
子供｢やぁっ！｣
子供が放つシュートを、円堂が次々止める。
子供相手で自分の練習にはならないのに、楽しそうだった。
雪菜｢サッカーバカの顔だ…((ﾎﾞｿｯ…｣
木野｢円堂くんね、本当のサッカーバカなの。雷門サッカー部を作ったのも、円堂くんなのよ。｣
雪菜｢作った?!サッカー部なかったんだ…｣
木野｢初めは、部員が私と円堂くんの2人だったの。今でもまだ7人なのよ。｣
雪菜｢7人って…練習試合とかどうしてるの？｣
木野｢今の所はないわ。そもそも、グラウンドを借りられないもの。｣
雪菜｢だよね…｣
円堂｢まこ！リュウスケの時のカット、いい動きだったぞ！｣
まこ｢ありがとう！うちのチームも、円堂ちゃんのおかげでまとまって来たよね！｣
円堂｢いいってこと！俺もいい練習になってるんだからさ！｣
雪菜｢…ん？｣
木野｢どうかした？｣
雪菜｢いや、あの不良…｣
私は河川敷を歩いて来た不良2人組を指差す。
木野｢うーん、まぁ、大丈夫じゃない？刺激を与えなきゃ向こうも何もしてこないわよ。｣
雪菜｢だといいけど…｣
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