拝 啓 、貴 方 様 。３

# 5 ページ28

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Aとちょこちょこ話すようになった。




やけど、


賢ちゃんには及ばんかった。




…俺にやって話してくれたってええやん。


会釈だけで終わり、ってなんなん？





河 『おま、アホやな〜(笑)』

『もう！アホちゃうし！ゆずるくんに何が分かんねん！』




なにがきっかけかは分からないけど、


なにかでAが変な行動をした。



そのときに少し意地悪言うたら、


顔を真っ赤にして、


俺に反抗してきた。





…その行動がめっちゃ可愛いかった。




『ゆずるくんやめてや、』

河 『なにがやねん、事実やんけ(笑)』

『も〜！ひどいわぁ！』






イジったらめっちゃ面白い反応するやん(笑)





ゆずるくん、っていう単語を聞きたい。


俺で困った顔を見せて？






…そんなことを思って、


Aと接するときは、


いじりをメインとしていった。





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それが、いきすぎてんな。




ある日、


泣きそうな顔をしながら、



“…大っ嫌いや”



って告げられた。





“なに言うとんねん”


ってその場では返したけど。



時間が経つにつれ、


不安の方が俺の中で大きくなる。





__ ほんまに嫌われたんちゃうか？






次の日、そのまた次の日も


同じように接してみるけど、


…反応がいつもと違う。





それに、最近おれ避けられてね？




メールも会話もフル無視。


あっても“へー”とか感情がない返事ばっか。





“なんやねん、”



っていう気持ちと同時に



“…なにやってんねん”



っていう気持ちになっていた。






そんなとき、


賢ちゃんから言われた。




川 『ゆずる、優しくせなアカンで？』

河 『優しくしてるし。』


川 『めちゃくちゃあの子繊細なんやから』

河 『でもあんなイジリでへこたれてたらアカンで』


川 『いやー…なんやろ、ゆずるには愛がないねん、』

河 『あるし！』





…自分でも驚いた。


びっくりするほど、サラッと出てきた言葉に。





そして、


確認することとなった。




なんで俺がこんな態度でAと接しているのか。





…振り向いて欲しいねん、Aに。


…目ざわりだけど気になるアイツになりたいねん。


…Aの中に俺という存在がいて欲しいねん。





川 『ゆずる…Aのこと好きなん？』

河 『…たぶん、』





たぶん俺は、


あの子のことが好きなんや。






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