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第五話 ページ6

渡辺side



カフェで人違いをしてから数日


今考えてもあの間違いはやばいだろ




渡辺「あー、マジ恥ずい」




そっくり過ぎてなんも考えずに声かけちゃったけど、あみさんも怖かっただろうな




てか、雰囲気メイクとかものまねメイクってマスク込みで似てるものじゃない?


マスクしてなくても似てるのはずるいって




スマホを開いてこの間教えてもらったユーザーネームを調べたら出てきた見せてもらったのとおんなじアカウント


本当はSNSはダメって決まってるけど、この時代の中でそれをしっかり守っていくのはなかなか難しくて事務所ともメンバーともアカウントは一つもフォローしない、いいねもしない、ほんとに見るだけ、って決めてアカウントを作った



渡辺「お、上がってんじゃん」



一番最近の投稿に見慣れた顔


インスタの写真ではマスクしてるんだ


やっぱり似てるわ、まじ妹



ちょっと遡って他の投稿を見てみても、全部特徴を捉えててぱっと見で誰か判断できる


でも、その中でも俺風メイク結構上位で似てんじゃね?


俺は何にもしてないのに、何故かちょっと誇らしい




これ全部おんなじ人なんだからすごいよな


あみさんにメイクしてもらったら俺でも別人みたいになれんのかな


そしたらバレずに色んなところ行けんじゃね?


え、それめっちゃいいじゃん!


一回メイクしてもらいてぇ!!!!



、、、いや俺何考えてんだ


もう会わないだろうし無理だろ




もうすぐ仕事の時間だし、シャワーでも浴びてこよ


お風呂に向かうためにベッドに投げたスマホが何回かバウンドする



人違いした話、メンバーに聞いてもらわないと恥ずかしくて消化しきれないわ


なんか、自分の失敗談とかって人に話して笑ってもらった方が楽になるんだよな




、、、電話かかってきてね?



さっき出たばっかりの部屋からかすかに聞こえる着信音


急いで戻って画面を確認したらかけてきたのはマネージャー


もしかして俺、時間間違ったりしてる?




渡辺「もしもし?集合時間過ぎてる?」


マネ「いや、そうじゃない。でももう家の下に車つけてるからすぐ降りてこい。」


渡辺「え、なんかあったの」


マネ「後で説明するから今はとにかく急げ」


渡辺「…了解」



すっごい焦ってんだけどなんだろ


俺なんかやらかした?それともメンバーになんかあった?


シャワーなんて浴びられるわけ無く、部屋着の上に適当な上着だけ羽織ってとりあえず家を出た

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作者名:あすみ | 作成日時:2023年1月29日 16時

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