どんな君も愛してる【青】 (ページ4)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:45,779 hit

第三話ページ4

あみside

え、どういう状況？

本物の渡辺翔太が目の前にいるって、何事？

渡辺「本読んでるのとか１回も見たことなかったけど、お前も大人になったんだな」

私の混乱になんて気づかないのか、当たり前のように向かい側の席に腰をおろす渡辺翔太

もちろん私は渡辺翔太とあったことないんだから、誰かと勘違いしてるよね

渡辺「そんな渋い顔してどうしたの、なんもしゃべんねぇし」

いやいや、しゃべれる状況じゃないでしょ

こっちは頭の整理でいっぱいいっぱいで．．．

渡辺「具合でもわるいわけ？」

『えっ、』

向側からまっすぐに伸びてくるては確実に私のおでこにむかっている

これはまずい、初対面のジャニーズにそんなことさせてたまるかっ！

『あの、ひ、人違いだと思います！！！』

渡辺「．．．は？人違い？」

声を出すのを拒否する私の声帯にムチを打って訴えたら、素っ頓狂な声を上げて手をひいた渡辺さん

渡辺「お前、しゅりじゃねぇの？」

『そのしゅりさんがどなたかは存じ上げませんが、私はあみです！』

渡辺「まじで言ってる？嘘じゃなくて？まじでしゅりにそっくりなんだけど」

『まじです！なんなら保険証とかみせましょうか？』

渡辺「いや、いい大丈夫。っまじか！妹そっくり過ぎて声かけちゃったよ！マジすんません！」

ほんのりほっぺ赤くして恥ずかしそうに謝る渡辺翔太

しゅりさんってのは妹さんだったのか

渡辺「こんなにそっくりな人が世の中に居るんすね」

なんだか感慨深そうに顎に手を添えてるけど

『いや、実際に似てるわけではないっていうか、』

そんな風に言われると、悪いことしてる訳じゃないのに騙してる感じになって勝手に気まずいというか、、、

渡辺「そうっすか？めっちゃ似てると思いますよ。目元とかまじに似てる」

まさかメイクを本人に褒められる日が来るとは、この上ない嬉しさかもしれない

．．．なんて喜びをかみ締めてる場合じゃない

『これメイクなんですよね。渡辺翔太さん風メイク』

渡辺「そうなんすか！！！！え、もしかしてファンの方だったりします？」

正直に伝えたら渡辺翔太の顔にいっきに緊張感が走る

そりゃそうだ、まちなかでファンに声かけちゃうとかスキャンダルにちがいない

てか、少し声が大きい気がするのですが大丈夫なのでしょうか？