どんな君も愛してる【青】 (ページ22)

今日:21 hit、昨日:2 hit、合計:45,828 hit

第二十一話ページ22

あみside

妹「すごい！ほんとに別人だ！」

『別人になってもやっぱりかわいい！』

目の前にはさっきとは全く違うしゅりちゃんの姿

奥二重気味の目をしっかり二重にして、綺麗な輪郭と鼻筋はそのまま

眉毛の書き方をいつもと変えて、唇を厚めにして目元のメイクをガラッと変えたら完成

やっぱり元がいい人にメイクすると、綺麗に仕上がるな

妹「ほんとにすごい！！！こんなに変われるなんて思ってなかった」

『メイクの力って無限大だよね。』

メイクをする度に毎回感じていることだけど、

妹「自分でこんなに綺麗にできるかって言われたら無理だけどね笑あみちゃんの技術あっての事だ」

『そんな事ないよ、練習すれば誰でもできる。私だって最初はすごい下手くそだったけど、必死に練習してだんだん上手くなったもん』

2年前の今頃はまだまだメイクが下手くそで、アイプチで二重を作ることすらできなかった

それが今は、自由自在に目の形を変えたりできるようになったんだから大きな進歩

妹「あみちゃんが雰囲気メイクをし始めたきっかけってなに？

『っ、きっかけは…』

目の前にいるしゅりちゃんがこの疑問を持つのは普通、っていうか当たり前なのかもしれないけど

私、理由を誰にも言ったことないんだよね

妹「あっ、言わなかったらいいんだよ？でも、今必死に勉強したって言ってたから、何かきっかけがあったのかなって思って…」

私の沈黙のせいなのか、少し焦ったように付け足してくれる

『言いたくないっていうか、あんまりいい理由じゃないんだよね』

妹「そっか。でも、話すことも大切だよ？なんか、今のあみちゃんは少し苦しそう。メイクしてもらってる時も思ったの。楽しそうなんだけど、どこか辛そうなんだよ。」

『しゅりちゃん…』

まさかそんな事言われるなんて思ってなかった

今の私は心の底からメイクを楽しめてないって、自分の中ではわかってたけど隠してるつもりだった

というか、自分の中で気づかないふりをしたかった

『私がメイクを始めた理由は、、、』

でも誰かに話すことが私の一歩に繋がるかもしれないもんね____