EP.55 ページ7
あみside
翌朝、いつもと同じ時間に目覚ましの音で起きる
受験が始まるのは午後からだし、なんなら今日は土曜日だからほんとはこんなに早い時間に起きなくても良いんだけど、阿部ちゃん先生が「受験当日はいつもと同じ時間に起きろ」っていう助言を実践してみた
とは言え、特にやることないんだよね
とりあえず、鏡の前に座って髪の毛を溶かしてみるけど身だしなみの準備するにはどう考えても早いんだよね
土曜日のこの時間、ママも起きてないからご飯食べるわけにもいかないしな
気持程度に作ってある面接用のノートを開いてぼーっとしてたら、ベットに投げてあるスマホが鳴った
え、こんな時間に電話?早起きすぎない?
『え、ラウールくん?』
電話かかってくるの初めてなんだけど
『もしもし?』
ラウ「あっ、もしもしあみちゃん?おはよう、今大丈夫?」
『大丈夫だけど、どうしたの?』
ラウ「えっとね、今日受験なんだよね?頑張ってね!」
『!?ありがとう、、、もしかして、それが言いたくて電話してくれたの?』
ラウ「そう!この前、教室に行った時に、あみちゃん居なくてらいむちゃんに聞いたら面接練習行ってるよって言われたの。だから受験の日にち聞いたら今日だったからさ」
『なるほどね、だから知ってたんだ笑』
受験のこと言ってないのになって思ったわ
ラウ「本当は今日じゃなくて昨日の方が良いのかなって思ったけど、昨日は集中したいかなって思って。で、今日の朝になっちゃったんだけどやっぱり当日はダメなのかなって思ったらタイミング逃しまくったんだよね」
『いつかけてくれてもよかったのに笑』
ラウ「でも、やっぱり直接言いたくてかけちゃった!」
『言葉にしないと伝わらないこともあるんだもんね?』
ラウ「そうだよ!文章より言葉のほうが伝わるんだから!」
『ラウールくんっぽいね』
でも確かに、文章で言われるよりもしっかり心に届くよね
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琉衣(プロフ) - 初めまして読ませて頂きました!ハマってしまって何回も読んでます! (2023年1月28日 19時) (レス) @page39 id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作成日時:2022年12月8日 21時