【鬼滅の刃】雪色黄色 (ページ3)

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紙が2枚ページ3

その日、鴉に言われて私は蝶屋敷へ来ていた。久々に来たここは何となく懐かしく感じる。

『鴉が言うには面白いものが見れるって...面白いもの、ねぇ』

色がない世界ではどんなものもつまらなく見れる。色がないのだから皆と共有できないものは酷く疲れるだけなのだ。
あそこに飛ぶ蝶も、風に靡く花も、私には何一つ綺麗に見れない。白い背景に灰色で書いてある、まるで雪に墨を垂らしたかのように――

？？「だぁーー！！行きたくない！！怪我治ったばっかじゃん！まだ行かなくていいよね？死んじゃうよ俺！！今度こそ死ぬって！！ねぇ！！炭治郎！伊之助！！禰豆子ちゃん！！」

なんだろう...部屋でものすごい騒いでる人がいる。いつもだったらきっと無視するはずなのに私の足は何故かその声の主の元へ歩いていた。行ったって色がないつまらない世界なのに、なぜ足は進むの？そう感じながらも何かに惹かれるように私は戸を開けてしまった

ｶﾞﾗﾗﾗｯと音を立てて鳴る戸をそこにいた子達が見る。年下ぐらいだろうかそして声の主はどの子？と思ってると微妙に膨らんだ布団があった

？？「えっ誰...？」

ﾋｮｺと出てきた少年に私は声を失う。だってその子は色があったのだ綺麗な黄色の髪の毛。肌の色、瞳の色、黒の隊服...

『なん、で...？』

私はその子の元へ走りより顔を思いっきり掴んだ

？？「えっなになに怖い怖い！！てかこの人綺麗だね！！いや、そうじゃなくて、いや綺麗だけどさ！？いくら綺麗な人でも急に顔掴まれたら怖いよ！？」

彼を見つめる。色が見える。なんで？なんで？？
でも、あの日消えた何も無い私という紙から新たな絵の具を手に入れたのを確信したのだった