第31話【現在、能力披露傍観中】*野鶴千暁視点* ページ31
「は、はぁい……」
と気弱な声を出しながら我らが副議長(らしい)ルーが舞台へと上がってくる。いやぁ、コミュ障ってこんな年になってもあるもんなんだな。
顔がおわってるぞ、副議長。
《では、よろしくおねがいしまぁす!》
とさっきから無駄にテンションの高いクラスメイト、西園寺。
あいつもよくテンション持つな……。そこだけ尊敬するよ。
しかし、生徒会の皆さんはすごいな、やっぱり。
親友の美空だって硬くなりながらもちゃんとイルミネーション光らせてたし。
副会長の黒崎だってきれいなパフォーマンスだった。
白鳥姉弟も仲良さそうな楽しい披露だったし。
なんて思い出していると同時にルビも準備をしている。
あいつが何の情報を抽出するかなんて俺には想像もつかないから、毎回楽しみだ。
……ぬいぐるみか。うわぁ、全然わかんねぇ。
おぉ、すげぇ。風船になった。周りからもどよめきがあがる。
俺らの周りを飛び交う風船に目を取られていると、いつのまにかルビは絨毯に乗っている。
風船から作ったのか。
……メルヘンチックだな、あいつも。
笑顔で乗り回していると思うと次は風船を配り始めた。
……嫌な予感しかしない。
案の定、あいつは
「ちあくん、サービスだよ♪」
と言いながら俺に5つ、風船を渡していった。
これ、部屋に飾るか。
ため息をつきながら戻ろうとするルビ。途中気づくと慌てて
「あぁあ……言わなきゃ……ぇ、ぇっと……これが、私の能力、情報操作です……ぁぁ、体力使ったぁぁ」
と言っている。
最後、あいつが手をぶんぶん振ってくるので
ルビ、頑張ったな。
楽しそうだった。輝いてたぞ。多分。
と手をふりかえした。
「さっきから弓澤さんと仲良さそうな人いるけど、あの人誰なんだろー。タイプかもー」
と隣の子と早速仲良くなったらしい一年生の会話は聞かなかったことにしよう。
第32話【ホラーな能力披露】*夜月禍蘇未視点*→←第30話【二度目の入学式】*秋風莉奈視点*
18人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆゆっち(プロフ) - 編集終わりました言うの忘れてました。 ごめんなさい。いや、本当に。 (2016年10月24日 13時) (レス) id: 98dba72c5e (このIDを非表示/違反報告)
みやみや★(プロフ) - 少し自分の所に修正加えました (2016年10月23日 22時) (レス) id: 96df6d41c7 (このIDを非表示/違反報告)
光輝@心響トランペット命(プロフ) - すみません、非公開になっていたものは公開しました。 (2016年10月23日 21時) (レス) id: ffe92a8306 (このIDを非表示/違反報告)
本格小説製作委員会白鯨ちゃん/プロフ必読(プロフ) - 続編でしょうね (2016年10月23日 11時) (レス) id: 547af87a2f (このIDを非表示/違反報告)
たくっちさんもキドさんも尊い@暖ゴロ(プロフ) - 続編…………ですかね。 (2016年10月23日 11時) (レス) id: 4f259d5ac7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ