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第20話【能力披露:美空裕太】*美空裕太視点* ページ20

午前10時。
あっという間にこの時間がやってきてしまった。

『午前10時になりましたー!
こっからは……能力披露の場でーす! 生徒会の皆さんはステージに登壇してくださいな!』

大きな声で、放送部部長の西園寺椿が告げる。
彼女も同じくステージに立ち、マイクを持っている。

「失敗しないように……失敗しないように……」

お経を唱えるように、同じ言葉をずっと繰り返す。
気がつくと、椿ちゃんが僕の目の前まで来ていた。

『はい! まずは、我らがせーとかいちょー美空裕太君!』
「えっと……美空裕太です」
『堅苦しいぞ〜! さては緊張しているなー!?』

マイクをグリグリと押し付けられ、まともに話せない。

「で、能力披露してもいいかな?」
『はーい! ようござんすよ〜』

随分と投げやりだなぁ……。

「じゃあ、行きます! えっと……ついて来てください!」
『おっ、どうやら別の場所でやるようですね〜。
カメラさん、いますね! よーっし、ついて行ってみましょう!』

手際よく放送部の面々が準備している。
おそらく、生中継みたいな感じで体育館の真ん中にあるテレビに映されることだろう。

第一体育館を抜けて、外に出る。
ついたのは、大きなショッピングモールだ。

「えっと……僕の能力は電気を操ること。
このショッピングモールには電飾が張り巡らされていて……」
『むむっ! これは長々しい予感! ちゃちゃっと行っちゃってくだちゃいなー!』

えへへー、と笑う椿ちゃん。

「うん。それも、そうだねっ! じゃあいくよ!」

深呼吸して、ゆっくりと歩く。
ボタンになるのは、もちろん僕。
力を入れて、能力を発動させると______

『ご覧ください! ショッピングモールが光り輝いております!』

わかりやすく言えば、クリスマスとかによく見るイルミネーションだ。
お昼なのにも関わらず、光り輝いている。

「僕の能力は電気を操ること。こんなのも出来るんだよっ」

去年は大きな豆電球を使い、能力を使って光らせるというものをやった。
しかし。
豆電球が重すぎたあまり転んでしまったのだ。

今年はそのようなことにならないように配慮し、尚且つきらびやかに。
僕にはこれしか浮かばなかったのだ。

『ではでは! お次の方の元へ参りましょー!』

椿ちゃんは、元気に第一体育館へ戻って行った。

第21話【裏方】*皇城羽癒視点*→←第19話【入学式という名の……】*野鶴千暁視点*



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ゆゆっち(プロフ) - 編集終わりました言うの忘れてました。 ごめんなさい。いや、本当に。 (2016年10月24日 13時) (レス) id: 98dba72c5e (このIDを非表示/違反報告)
みやみや★(プロフ) - 少し自分の所に修正加えました (2016年10月23日 22時) (レス) id: 96df6d41c7 (このIDを非表示/違反報告)
光輝@心響トランペット命(プロフ) - すみません、非公開になっていたものは公開しました。 (2016年10月23日 21時) (レス) id: ffe92a8306 (このIDを非表示/違反報告)
本格小説製作委員会白鯨ちゃん/プロフ必読(プロフ) - 続編でしょうね (2016年10月23日 11時) (レス) id: 547af87a2f (このIDを非表示/違反報告)
たくっちさんもキドさんも尊い@暖ゴロ(プロフ) - 続編…………ですかね。 (2016年10月23日 11時) (レス) id: 4f259d5ac7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狂兎 x他17人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年10月11日 22時

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