+ 弐拾参 + ページ24
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" 上 杉 謙 信 を 1 時 間 以 内 に ビ ー ト で 倒 す "
武田の旗印戦を皮切りに 、 またも特進クラスに向けて新しい旗印が掲げられた 。
魔村が吹く法螺貝を合図にホールにドラムが響く 。
《 採点は100点 》
《 よっしゃ ! やったぜイチゴちゃん ! 》
「 はいー上杉終わったー ! ! 」
「 まだ終わってないです ! 」
一方 、 旗印戦を観戦する特進クラスでは井伊達4人組が盛り上がっていた 。
最前の彼等の中心にはちょこんと桜子が座っている 。
特進のマドンナを独占している上杉が旗印戦により不在の為 、 我先にと彼等は彼女を誘ったのだった 。
上杉の勇姿を前で見よう 、 といった口説き文句で 。
「 これはどう頑張っても 」
「 引き分け ! 」
前回の旗印戦観戦に続いて秀吉にセリフを奪われた黒田は悔しそうに机を叩く 。
ふたりに挟まれるみやびは居心地が悪そうだった 。
彼が負けるはずがないと上杉の勝利を疑わず 、 健気に信じる桜子を面白くなさげに見る彼等だが 、 内心彼女に想われる上杉に嫉妬していた 。
「 きっと上杉さんは勝利致します ! 」
「 ハハッ ! ! 引き分けならまだしも上杉の勝利は絶対に有り得ねーよ ! 」
「 … そう 、 ですか …… ですが … 私は上杉さんの勝利を信じていますから 」
どこか祈るような声色の桜子に対し 、 両隣を陣取った酒井と榊原は相槌を打つと彼女の手を握り始める 。
交互に彼等を見上げる姿のなんと可愛らしいことか 。
「 あの 、 酒井さん … 」
「 何だ ? 」
「 さ 、 榊原さん … ! 」
「 何ですかー ? 」
「 手をは 、 離してくださいっ 」
左隣の酒井に 、 右隣の榊原にと交互に上目遣いで懇願するもふたりは離す気はないらしく 、 却って庇護欲を煽っただけだった 。
耳や頬を真っ赤に染めながらも手を無理に振り払わない桜子は彼等 、 男にとって格好の餌食だった 。
「 上杉は許されてんのに ? 」
「 確かに ! 俺等はダメなのに 」
「 そ 、 それは … 」
「 その辺にしといてやれ 、 可哀想だろ 」
「 「 羨ましい癖にー ? 」 」
「 おいお前等 ! ! 」
キザな上杉を引き合いに出されては何も言えない桜子に井伊が助太刀を出すが 、 酒井と榊原に図星を突かれて撃沈した 。
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静波紅音 - これで終わりなんて寂しすぎます!!!続きが見たいです!! (9月25日 9時) (レス) @page27 id: 664202b07f (このIDを非表示/違反報告)
SugaR?(プロフ) - とっても面白いはなしで大好きです!頑張ってください楽しみにしてます!! (2022年10月2日 17時) (レス) @page11 id: 0fe5d9de4b (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2022年9月26日 21時) (レス) @page3 id: b848bb5ef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十日夜香耶 | 作成日時:2022年9月25日 0時