ウロボロス (ページ23)

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二十二話ページ23

懇願してくる石森へ冷徹な視線を送る。

段「いらねぇよ、償いなんて。反省してても死ね、後悔してても死ね、償いたくても死ね。選択肢なんて他にねぇんだよ」

最後の望みをことごとく打ち砕かれてしまった様子の石森は知ってることをしぶしぶ話し始めた。

石「わかった！話すよ！！金時計組のこと！！」

龍「金時計組？」

段「何だそりゃ」

初めて聞いた情報に2人は耳を傾ける。

石「こんな俺でも噂でしか聞いたことねぇ。奴ら、エリート中のエリートなんだよ。この国の最高学を主席で卒業したものだけに送られる金時計を身につけてる連中だ。政治家、官僚、銀行頭取、揃いも揃って世界各界の大物さ。警察にも一握りしかいない、スーパーキャリアだよ！その20年前だかの事件に金時計組の誰かが関わってんなら事件をもみ消すことなんて簡単だ。今頃は警察の中枢大幹部の椅子に座ってるだろうしよ！知ってどうするってんだよ！金時計組を追うってことは警察25万人を敵に回すってことだぞ、死ぬぞお前らっ！」

必死に情報を話し切る石森。

死ぬ事なんか怖がってたらこんな事はなからしねぇよ。

そう心の中で毒づいた。

段「聞きたいことは聞けたな」

俺はイクオへ目をやる。

龍「そうだね」

石「おい！質問にはちゃんと答えただろうが！！」

生きて帰れると思ったのでろう彼は喚いていた。

段「じゃあサービスだ。テメェで死ね」

そう言い、石森の前へ拳銃を置いた。

石「.......っ！馬鹿やろぉぉおお！！」

石森は俺が渡した拳銃を自分では無く、俺へと向け引き金を引いた。

しかし、虚しくも飛び出たのは銃弾では無く旗だったが。

段「はっ、嘘に決まってんだろ。テメェで死ねなんて。あいつの事も傷つけておいて...」

石「っおい！龍崎！！」

縋るような目でイクオへ助けを求める。

龍「言ってましたよね、まさかってやつが飛んでもない本性を隠してたりするもんだって、金時計の男は僕らが殺す。あんたは僕らの大切な人を傷つけた。だから、先に逝け」

その後、二発の銃声が鳴り響いた。