15話 ページ16
〜あみ〜
『新規のお客様です。』
この日カウカウファイナンスに来たのは真面目そうな青年だった。
話を聞いていると、どうやらホストをしているようで名前は麗さん。
お客さんから掛けを回収出来ずにいるためお金を借りに来たそう。
高「それっぽちの掛けも回収出来ないんだ。」
高田さんの言葉にホストはムッとした表情を浮かべている。
丑「うちは初回5万までだ。10日後の利息引いて2万5千円。」
麗「10万円必要なんです！」
丑「だめだ。」
麗「俺、絶対No. 1ホストになりますから。そしたら直ぐに返せますから。頑張りますから。」
丑「どんな仕事でもただ頑張って成功できるほど甘くねぇ。」
正論に麗さんは反論出来ず押し黙ってしまった。
丑「お前なんでホストになったの？」
この問いに彼は答えようとしなかった。
彼は2万5千円を手に取り大人しく事務所を後にした。
マ「金借りにくる奴らなんて、何も考えてないクズやろうっすね。」
高「言うね〜、マサル。」
マサルくんの言葉に顔を歪めた。
マ「金のない債務者なんてゴキブリ以下じゃないっすか。どんなひどい取り立ても楽勝っすよ！俺この仕事向いてるかも知んないっす。」
『そうかな....。』
マ「え？」
『あっ、いや、深い意味はないよ！でも、債務者だからって人を見下すのはどうなのかなって思っただけ。お金を借りる事自体は悪い事じゃないと思うし...。』
つい勢いで口にしてしまった言葉をマサルくんの目をまっすぐ見て紡いだ。
マ「.....、あ、そうだ！チャチャっと回収行ってきます！」
私の言葉を聞き入れる様子は無く慌てて事務所を飛び出していった。
高「俺はあみさんと同じ考えですよ。」
『....ありがとう......。』
不安が胸の中に広がっていくのを感じた。
彼が出て行った後、柄崎くんはとある債務者を連れて事務所へもどってきた。
丑「利息払えねぇんだって？だったら脱げよ。」
『あれ、誰ですか...？』
隣に居た高田くんにこっそりと話しかける。
高「マサルの母親っす。ちょっと前からうちの顧客だったんですよ。」
『そうなんだ....、マサルくんは知ってるの？』
高「さぁ....、どうなんすかね。」
私達の会話を他所に、マサルくんの母親は恐る恐る服を脱いだ。
「客がつけ払ってくれなくて....。」
柄「お前んとこの客がつけ払えないなんて知らねぇよ。」
マ「回収行ってきましたー。」
緊張感漂う事務所にマサルくんの呑気な声が響く。
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由良の門を - 社長こんなかっこよかったっけ？主人公ちゃんを大切にしてる感がめちゃ好きです♪頑張ってください！！ (11月5日 0時) (
レス) @page13 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - しおらんさん» 読んでいただきありがとうございます...！頑張りますので最後までお付き合い頂けますと幸いです！ (2022年4月17日 6時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く好きです！マサルも…好きすぎる…。完結まで頑張ってください！！ (2022年3月23日 22時) (レス) @page31 id: d42d8a020d (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - めいさん» ありがとうございます！！ゆっくりの更新ですがちゃんと完結できるよう頑張りますので最後までお付き合い頂けると幸いです！！ (2021年8月31日 13時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 好きな作品で読んでいてすごく面白く続きが気になります。更新頑張ってください (2021年8月30日 21時) (レス) id: e56d417d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠晶 | 作成日時：2021年1月8日 21時
