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22話_貴女 ページ23

グレイブス長官によって連れてこられた部屋は、
真っ白な空間。

ベットと机と椅子のみが置かれている。


グ「杖を。」


長官の右手が私の前に差し出される。

杖を手放すことを少し躊躇ったが、長官に逆らうわけにもいかずそっと差し出す。


グ「まさか君が私を裏切るとは思いもしなかったよ。」


私の杖を撫でる様に手をうごしながら俯いた彼。

表情を読み取る事はできないが、怒りの感情はひしひしと伝わってくる。


『申し訳ありません。』

グ「君とスキャマンダーとはどんな関係なんだ?」

『ホグワーツの時に同級生でした。』

グ「.....、それだけじゃないだろ?」


私の周りをゆっくりと周り歩く様子に威圧される。


『....と、申しますと?』

グ「....、話す気はない...か。」

『話すも何も、彼とはそれ以上の関係ではありません。』

グ「そうか。レジリメンス。」

『っ!?』


彼が私の心に入り込もうとしてくる。


いやだっ.....!!


心の中を読まれるのはいやだっ!


ダンブルドア先生と訓練した閉心術。

長官からの強い魔力に押され、足の力が抜けいく様な感覚に襲われる。

意識を持っていかれそうになるのを必死に耐え続けるしかなく、反射的に涙が溢れ出す。


グ「っ!閉心術か。用心深いな...。」


『っはぁ...、はぁ....っ。』


力が抜け座り込む私をよそに、彼はきび返した。


グ「では、彼に聞くとしよう。君はここで頭を冷やしなさい。」

『っ、やめてっ!彼は、何もしてませんっ!』


ニュートはきっと死刑にされる。

トランクの中にはオブスキュラスもいる。

長官が知ったらきっと.....っ。


グ「はぁ....。彼の命は私が握ってる。」


私に目線を合わせる様にかがみ込んだ長官は、変わらず鋭い視線を私に向けている。


グ「今後、私に逆らう事は許さない。」

『はいっ....。』

グ「次はない。」

『っ、はい...。』


私の返事に満足したのか、したり顔を浮かべた。


グ「呼びにくるまではここにいるんだ。」


それだけ言と、姿くらましによって彼の姿は見えなくなった。

緊張感から解き放たれた私は体の力が抜け、その場に倒れ込んだ。


『ニュート.....、ティナ........。』


2人の無事だけを祈りながら。

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翠晶(プロフ) - さらさん» はじめまして!お読みいただきありがとうございます(´∀`)完結を目指して頑張ります!最後までお付き合いいただけると幸いです!! (2月13日 8時) (レス) id: f9746187d0 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!このお話めっちゃ大好きです!!もうニュート格好良いです!!完結まで、応援してます!!続きも楽しみにしてます!!更新頑張って下さいね!! (2月10日 23時) (レス) @page17 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翠晶 | 作成日時:2024年2月3日 22時

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