四十三話〜リクエスト〜 ページ45
執務室を急ぎ足で後にした私に誰かが後ろから声をかけた。
私「...っ！若林先生...？どうされたんですか？」
若「私、ここで働くことになりました。」
ドクリ
心臓が嫌な音を立てる。
私「あ、そうだったんですね！よろしくお願いします。」
お互い軽く頭を下げて挨拶を交わした。
若「....、あの、天堂先生とお付き合いされてるって聞きました。....、姉のことを乗り越えて天堂先生がどんな方と巡り合ったのか。どうしても、確かめたくて....。」
この時、私は彼女からの敵意を確かに感じ取った。
私「.....、何というか、8年近く私が片思いしてて、やっと叶ったばかりで。」
若「あ、そうだったんですね。意外です。姉とは正反対...。」
笑顔で放ったその言葉に私は動けなくなった。
若「あ、そろそろ行きますね！これからよろしくお願いします。」
彼女は颯爽と私の前から姿を消した。
何あの言葉。
私は痛む頭で必死に考えた。
私と浬が釣り合ってないって言いたいわけ？
私はフラフラと果てしなく続く廊下を1人歩いた。
目の前から小石川先生が急いで駆け寄って声をかけてくれたようだったが私は次の瞬間には意識を失っていた。
うっすら、先生が私を呼んでいる声が聞こえたが体が反応することができず私の意識もそのまま深くへと落ちていった。
目を覚ますと白い天井が目に入り、右手には温もりを感じた。
天「....っ、起きたか？」
ボーッとする頭を必死に回転させた。
私「ごめんなさい...。私倒れた....？」
天「ったく、自分の体調管理が出来ないなんて医者失格だろ。」
あー、デジャブ。
佐倉さんが倒れた時もそんな事言ってたな...。
私「ごめん...。もう大丈夫よ。」
起き上がろうとした私の肩を浬が優しく押し返した。
天「まだ寝てろ。....、聞いた。オペで忙しかったんだってな。仕事終わったら一緒に帰ろう。」
私を寝かしつけるように優しく頭を撫で、髪をすいた。
彼の温度に安心したのか、すぐに眠りについてしまっていたようだ。
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翠晶(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！！ (2020年3月11日 20時) (
レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» とても素敵なお話でした…!! ありがとうございました！ これからも作品、応援してます！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» 最後の一話分だけアップが遅くなってしまい申し訳ありません！！お気に召して頂ければ幸いです！今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月8日 22時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» ありがとうございます！！！ とても素敵なお話…。感謝です！！ (2020年3月7日 23時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» いつも読んでいただきありがとうございます！！リクエスト承知しました！！明日には載せられると思いますので是非読んでください^_^ (2020年3月7日 21時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠晶 | 作成日時：2020年2月15日 21時
