三十三話 ページ34
佐「式場までは片道1時間。合計3時間の外出です。難しい状況ではありますが、看護師が付き添うことで可能になればと思い...。」
来「ごめん、佐倉ちゃん。できれば賛成したいけど、今の状況で外出すると狭心症発作が再発する可能性が高い。...、主治医としては今はとても許可出来ない。」
私「私も、痛いほど気持ちは分かりますが、危険過ぎるかと思います...。」
外出か.....、させてあげたいけどなぁ.....。
根「ですが、今のままではオペを承諾されないかと思います。看護の視点から、可能な限り鶴岡さんの希望に寄り添い、治療意欲を向上させる事も大事では無いかと考えています。」
主任の根岸さんの言葉に皆んなが考え込む。
医「付き添いは？誰が行くの？」
佐「その日を休みにさせていただいて私が付き添います！」
医「でも君、新人さんだよね？医者でも付かない限り対応出来ないんじゃないですか？」
医「後々何かあって訴えられる。そう言う心配だってある。」
ここの医者は患者さんの事を考えてない奴が多すぎる...っ！
私は頭に来ていた。
鶴岡さんの事を考えて反対してるのではなく、自分たちの保身の為に反対してる人が多い...。
来「鶴岡さんとは、後で時間をとって話してみる。今の状況をきちんとわかっていただいた上で長生きしていただく為に。」
来生くんの言葉で落ち着いたと思ったら直後だった。
佐「....なんの為に.....。私が説得しようとしたら鶴岡さん、そうおっしゃいました。一目娘さんに会って、行きたいって思って欲しいんです。病気を治したその先を考えて欲しいんです....。」
鶴岡さん、貴方は贅沢だ....。
救われない命だってあるのに、救える命を直ぐに救わないなんてっ....。
私は周りの人から顔を隠すように下を向いた。
そんな時、頭を優しく撫でられ
天「大丈夫だ。俺が死なせない。」
そう小声で私に呟くと彼は自分が行くと立候補したのだった。
私は呆然としてしまった。
小石川先生からの許可が降りた時の佐倉さんの嬉しそうな笑みが今日だけは少し憎たらしく思えてしまった....。
こんな自分......、いやだ...。
会議は終わり天堂くんと佐倉さんは計画を見直すと言う事ですぐに出で行った。
この時私は、底知れない不安に襲われていた。
佐倉さんに天堂くんがとられてしまう....。
あんな真っ直ぐで素敵な子の事好きにならない筈がない....。
その日一日、私は仕事に身が入らなかった...。
情けないが...。
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翠晶(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！！ (2020年3月11日 20時) (
レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» とても素敵なお話でした…!! ありがとうございました！ これからも作品、応援してます！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» 最後の一話分だけアップが遅くなってしまい申し訳ありません！！お気に召して頂ければ幸いです！今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月8日 22時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» ありがとうございます！！！ とても素敵なお話…。感謝です！！ (2020年3月7日 23時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» いつも読んでいただきありがとうございます！！リクエスト承知しました！！明日には載せられると思いますので是非読んでください^_^ (2020年3月7日 21時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠晶 | 作成日時：2020年2月15日 21時
