十八話 ページ19
〜佐倉〜
翌日、私は重い気持ちを引きずりながら執務室を訪れていた。
トントン
佐「失礼しまぁ...す...。」
控えめにノックをし静かに扉を開けた。
L字のソファには天堂先生がめちゃくそイケメンフェイスで寝ていた。
吸い込まれる様に天堂先生の元へと足が動いていた。
佐「王子......。」
自分でもニヤニヤしてしまっている事がわかるぐらいニヤニヤしていた。
我に帰り後ろに合った鏡に自分の姿を写す。
佐「やっぱり、隣に寝るなんて無理....っ！」
頭の中な妄想と葛藤していた。
天「....、っん....。」
げっ！魔王のお目覚めだ！！
佐「いえっ、あのっ、違うんです！へ、変なっ、妄想とかっ！...そういうのは全くっ...。」
疑われる前に先に否定した。
まぁ、変な妄想はちょっとしたが...。
でも、天堂先生にはあみ先生が居る....。
そう思うと胸が苦しくなった。
天「いつも突然だな、お前は...。」
寝起きでいつもより低い声にもハートを奪われる！
天「何だ...。」
ゆっくりと起き上がり鏡のある洗面器向かい歯磨きへ手を伸ばす先生。
佐「神田さんのオペ決まったそうですね。」
鏡越しに目が合う。
天「そうだ。」
佐「私も立ち合わせて下さい。」
あからさまに嫌そうな顔をする先生。
佐「オペの事自分なりに予習してきました。主任の許可も取ってあります。先生さえ了解ならとの事です。」
天「俺は了解しない。」
佐「どうしてですか？」
静かな部屋に先生の歯磨きを動かす音がこだました。
天「お前が居ても邪魔なだけだ。」
悔しかった...。
佐「勉強したいんですっ！お願いします！」
昨日の酒井さんの様になりたい。
私も勉強したい！
何よりも患者さんを助けたい！そう思ったのだ....。
天「断る。」
私はつい先生が持っていたカップを取り上げた。
佐「でも、現場で勉強しないとっ、いつまだたっても邪魔な岩石のままです！」
天「返せ。」
佐「.....、お願いします。」
私はコップを持つ手により一層力が入った。
無事、許可が下りたことを主任に報告し、神田さんにも伝えに病室へ向かった。
執務室でのやりとりをあみ先生に聞かれていたとも知らずに.....。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 979人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翠晶(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！！ (2020年3月11日 20時) (
レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» とても素敵なお話でした…!! ありがとうございました！ これからも作品、応援してます！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» 最後の一話分だけアップが遅くなってしまい申し訳ありません！！お気に召して頂ければ幸いです！今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月8日 22時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» ありがとうございます！！！ とても素敵なお話…。感謝です！！ (2020年3月7日 23時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» いつも読んでいただきありがとうございます！！リクエスト承知しました！！明日には載せられると思いますので是非読んでください^_^ (2020年3月7日 21時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翠晶 | 作成日時：2020年2月15日 21時
