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彼の嬉しそうな顔を思い出しながら、着替え始めようとした時だった。カトクが鳴り、ジウちゃんからのメッセージが届いた。
“Aさん、もう着替えてます?”
なんてタイミング良く…まさか見張ってる?!と意味も無く周りを見渡してみるけど、部屋にあった大きな鏡にアホ面してキョロキョロする自分と目が合っただけだった。
するとまたジウちゃんがメッセージを送ってきた。
“Vさんが用意したワンピース用の下着とか靴とかをボストンバッグに入れたので、良かったら。では、素敵な夜を…”
なるほど…。空港で手渡されたボストンバッグにはそんな物たちが入ってたのね、とやっと腑に落ちる。
テヒョンくんとお揃い柄のワンピースに着替えてジウちゃんが合わせてくれた靴を履いて、待っててくれている彼の元に戻った。
ソファーでスマホを弄りながら待っていてくれたテヒョンくん。彼もまたさっき見せてくれたお揃い柄のシャツを着てきて。
TH「なんかちょっと恥ずかしいけど、ヌナとお揃いとか嬉しいな…」
フフッと笑ってテヒョンくんは素直な感情を口にしてくれる。
彼のこういう所が好き…改めてそう感じていると、手を繋いでくれてそのままヴィラのプライベートビーチに連れて行かれる。
ビーチにはひとつだけ置かれたベンチがあって。
目の前にはやっぱりハワイの海が…もう夜だからザザンッという音が聞こえてくるだけで、真っ暗で静かな空間が永遠に広がっているようだ。そんな怖いくらいの海とは対照的に見上げれば無数の星が煌めいていて。
TH「綺麗だね…」
『うん…』
テヒョンくんと手を繋いだまま見上げていると、グイッと突然手を引かれた。
TH「ヌナ…これ」
そう言ってテヒョンくんがポケットに手を入れて何かを取り出すと、一瞬見えたそれがキラリと輝いた。
TH「…まだ永遠の約束をするとか、そういうのは出来ないけど」
『うん…』
彼が何を言おうとしてくれているのか、何故か分かるような気がして。もう私の感情は揺れ始めている。
TH「でも…僕にとってヌナが大切な存在である事は、この先ずっと変わらないから……だから、これを受け取ってくれたら」
もう涙が次から次へと溢れて止まらない私は、うんうんと頷く事しか出来ていなくて。そんな私の頭を優しく撫でてくれてから、右手の薬指に彼の気持ちが込められた。
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りさ(プロフ) - yu-さん» 勿論です😊読み返ししてくださってるんですね、ありがたいです😭✨また次の作品の準備してますので気長にお待ちくださいね💜 (2022年6月16日 7時) (レス) id: e7061fbc4e (このIDを非表示/違反報告)
yu-(プロフ) - 覚えていてくださり嬉しいです🥺♡感謝の気持ちでいっぱいです😊キミエンもヨンタンのお話も大好きです💜こっそり読み返しています🥰バンタンとりささんの新しいステージ、心から応援しています🙏🌷 (2022年6月15日 22時) (レス) id: 4dff4cf25e (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - yu-さん» yuさんいつもコメありがとうございます☺️無事完結いたしました〜!yuさんのコメから着想を得たので、感謝感謝です。ずっと応援しましょう🌈✨そしてテテの現代劇?期待しましょう😁💜 (2022年6月15日 20時) (レス) id: e7061fbc4e (このIDを非表示/違反報告)
yu-(プロフ) - りささん💓完結おめでとうございます💐本当にテテに演じて頂きたい🥺素敵なお話、あとがきをありがとうございました✨次回も楽しみにしています☺️これからも彼らの健康と幸せを願い、ずっと応援します🌈 (2022年6月15日 15時) (レス) @page37 id: 4dff4cf25e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りさ | 作成日時:2021年10月3日 18時