86.5(その後のお話) ページ38
海辺のレストランを後にして、ハワイの星空の下を20分程走ると。ひっそりと、でも雄大な佇まいの一軒のヴィラの前に着いた。
エントランスに車を横付けして、入口に姿勢良く立っていたスタッフらしき人とテヒョンくんが一言二言言葉を交わすと、その人からキーを受け取ってそのままヴィラの中に足を進めた。
『すごい…』
TH「おー、ホントだ」
中に入ると私達を出迎えてくれる大きな螺旋階段やシアタールーム、アイランドキッチンにプライベートビーチ。数え切れないほどのベッドルームに、バスルーム。あまりに立派なヴィラの全貌に圧倒されていると…ふと、ある事に気づきテヒョンくんに問い掛ける。
『他のお客さんは…?』
先程からヴィラ内探検を二人でいくらせども誰ともすれ違わないので、疑問に思って。
TH「……居ないよ、誰も」
『え…?いない?』
TH「僕とヌナだけ、貸切…です」
『か、し…きり…』
思わずロボットみたいな口調で尋ねれば「そ、の、と、お、り、で、す」ってテヒョンくんが真似してきた。
でもそれに対して怒る感情よりも、この広すぎるヴィラに二人きりという有り得なさすぎるシュチュエーションに只々呆然と立ち尽くすしかない。
そんな私の内心を知ってか知らずか…テヒョンくんは腑抜けたままの私の手首を掴んで軽く引っ張りながら、一つのゲストルームまで連れ込んだ。
TH「はい、ヌナこれ」
テヒョンくんに渡されるがまま受け取った紙袋。
大きさの割に軽いそれを手渡されて中身を見てみると。
『洋服…?』
TH「うん、僕が選んだんだけど…ヌナに着てもらいたいな、って」
取り出して両手で広げて掲げてみると、色々な花が描かれたドレスワンピースで。
TH「僕のと、お揃い?です…」
そう言ってテヒョンくんの持って来たカバンから取り出したシャツの柄と同じデザインだった。
『来て良いの…?』
勿論!あっちで待ってるからね、と嬉しそうにニコニコしながらテヒョンくんはそのままゲストルームの扉を出て行った。
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りさ(プロフ) - yu-さん» 勿論です😊読み返ししてくださってるんですね、ありがたいです😭✨また次の作品の準備してますので気長にお待ちくださいね💜 (2022年6月16日 7時) (レス) id: e7061fbc4e (このIDを非表示/違反報告)
yu-(プロフ) - 覚えていてくださり嬉しいです🥺♡感謝の気持ちでいっぱいです😊キミエンもヨンタンのお話も大好きです💜こっそり読み返しています🥰バンタンとりささんの新しいステージ、心から応援しています🙏🌷 (2022年6月15日 22時) (レス) id: 4dff4cf25e (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - yu-さん» yuさんいつもコメありがとうございます☺️無事完結いたしました〜!yuさんのコメから着想を得たので、感謝感謝です。ずっと応援しましょう🌈✨そしてテテの現代劇?期待しましょう😁💜 (2022年6月15日 20時) (レス) id: e7061fbc4e (このIDを非表示/違反報告)
yu-(プロフ) - りささん💓完結おめでとうございます💐本当にテテに演じて頂きたい🥺素敵なお話、あとがきをありがとうございました✨次回も楽しみにしています☺️これからも彼らの健康と幸せを願い、ずっと応援します🌈 (2022年6月15日 15時) (レス) @page37 id: 4dff4cf25e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りさ | 作成日時:2021年10月3日 18時