17 ページ17
ん？女の子？
引き寄せた腕と小さな身体は、此処には居るはずの無い子どものもので。
私のせいで怪我をしなかったか、急いで確かめる。
『怪我しなかった？！大丈夫？ごめ』
「……マ…？」
『え…？』
目の前の女の子はジッ…と私の顔を見つめてきた。
肩くらいまである髪の毛に
くりくりの黒目がちな瞳で
ピンク色のシンプルだけど可愛らしいデザインのワンピースを着た女の子。
JK「アリン！！」
すると、慌てた様子のジョングクさんが廊下に飛び出してきた。
「アッパ！」
『え、アッパ…？』
JK「あっ…！」
しまった…という表情をしているジョングクさんに、アリンちゃんと言う名前らしい女の子が抱きついた。
『えっとー…お子さんで、すか？』
JK「違い、ます……姪っ子です」
ですよね。
そりゃそうだ。天下のアイドルに子どもは居ないでしょうよ。何を聞いているのよ、私ったら。
…なんて、思っていると。
アリンちゃんが私の左手を取って自分の右手と繋いできた。
アリン「お姉さん！あっちで一緒にお菓子食べよ〜」
『へ？』
アリン「アッパも、こっち〜！」
JK「えっ？！」
アリンちゃんは私とジョングクさんの手を一生懸命に引っ張ると、そのまま廊下の一番端にある小さなベンチまで連れて行った。
子どもの力だから抵抗しようと思えば出来たけど
私もジョングクさんも、しなかった。
必死に精一杯の力で連れて行こうとする姿が可愛くって…。
思わず引っ張られながらジョングクさんと顔を見合わせて、アリンちゃんには内緒で笑ってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
アリンちゃんを間に挟んで、ジョングクさんと狭いベンチに3人並んで座る。
これ、結構シュールな絵面だな。
天下のアイドル様と
小さな女の子と
スーツの女
が、黙々とお菓子を食べ続けるなんて。
…と、他人事のように思っていると。
ジョングクさんがアリンちゃんをお兄さんご夫婦から預かっている事を話してくれた。
私とメールでやり取りしている時も、アリンちゃんと食事したり寝かしつけしたりしてたらしい。
だから、テンポ良くやり取りしていたメールの返信がいきなり途切れたりしたのか。
え、なんか子育て(臨時)に翻弄されるジョングクさんとか
…可愛くない？
新たな扉を開いてしまいそうな私にアリンちゃんが話しかけてきた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1354人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りさ(プロフ) - 休日.997さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけている様で嬉しいです(^^)すごいところで止まってますね…笑 ここからラストまで駆け抜けますので引き続き良かったら読んでください！更新頑張ります(^^) (2021年9月17日 7時) (
レス) id: e7061fbc4e (このIDを非表示/違反報告)
休日.997(プロフ) - いつもすごく楽しませて頂いてます！！これからも更新大変かと思いますが、頑張ってください！アリンちゃんを助けようとしたオンニが心配です...（涙） (2021年9月16日 18時) (レス) id: 5ee4f4580f (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - しゅなさん» しゅなさんコメントありがとうございます！楽しんでもらえているみたいでうれしいです(^^)褒めすぎないでくださいね、調子こいちゃいますので…！笑 (2021年9月14日 23時) (レス) id: e7061fbc4e (このIDを非表示/違反報告)
しゅな - ヤバいです、めちゃくちゃ面白いです。主さん天才ですか？え、天才ですよね？それとも神ですか？ (2021年9月14日 21時) (レス) id: 5f9ecc3d1c (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - yu-さん» yuさんコメントありがとうございます！またまたコメを頂けてとても嬉しいです(^^)これからの展開も楽しんでもらえますように！Twitterアカ作って下さるんですね？！鍵付で読み垢って自己紹介に書いてあれば直ぐにフォロリク承認しますね！ (2021年9月13日 17時) (レス) id: e7061fbc4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りさ | 作成日時：2021年9月8日 7時
