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episode81 ページ27

私が向かった先。


それは









剛典のいる中庭。


少し薄暗くなった空。

そこに剛典はいた。



「剛典!!!」

私の声で振り返る。

剛「なんで…」

驚いたように目を大きく開ける剛典。

「だって…。剛典が中庭で待ってるって言ったから」


そう言うとふっと優しく笑った。

剛「ありがとう。」




私は1度目をつぶり

そして、剛典の目を見て


「剛典はずっと側にいてくれた。楽しいときはもちろん。泣きたいときも辛いときもずっと側にいてくれた。」



ふわっと優しい風が吹いて


「剛典は、かっこいいし、優しいし、スーパーマンみたいだし、でも、ジェットコースター乗れなくて……。まだまだたくさんあるよ。剛典の好きなところ。」

剛「うん」

「剛典の事は大好きだよ……でも…」




涙が頬を伝う。

剛「もういいよ…。ありがとう」

剛典がゆっくり近づいてきて
頭を撫でてくれる。

剛「ほら。はやく行ってあげな?」

こんな時でも剛典は私の事を一番に考えてくれる。

「ありがとう。大好きだよ」

そう精一杯の笑顔で伝えると

剛「ばーか笑 俺は今もこれからもきっと何年後も
Aのこと好きだから。幼馴染としてでもいい。
隣にいさせてくほしい」

そう笑って抱きしめてくれた。

「剛典ありがとう」

剛「ん。誕生日、おめでとう」

もう一度ぎゅっと強く抱きしめてから
ゆっくり離してくれた。


剛「ほら!もう時間ないよ?行っておいで!」



そう言って背中をポンと押してくれた
剛典の笑顔は



今まで見てきたどの笑顔より素敵だった。









涙を拭き、屋上を目指し廊下を走る。









長い階段を上って








ガチャ









さっきより少しオレンジ色に染まった空の下。

ベンチに座る

登坂先輩… いや









「広臣!!」









愛しい彼がいた。

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ちょこ - 最後まで見ました!!本当に次の展開がどーなるか楽しみでした!!読んでて面白かったです(^^) (2016年2月13日 14時) (レス) id: d56daf5b3c (このIDを非表示/違反報告)
maman727(プロフ) - お疲れ様でした。楽しく読ませてもらいました。岩ちゃんに行って欲しい気持ちもあったけど、やっぱり臣よねぇ。岩ちゃんとのハッピーエンドも見てみたいです (*^^*) (2016年2月1日 8時) (レス) id: 061f6038ae (このIDを非表示/違反報告)
iwanana(プロフ) - 最初から最後まで読ませていただきました!とても感動しました!新作も楽しみにしています! (2016年1月23日 12時) (レス) id: 18598ed217 (このIDを非表示/違反報告)
三代目fan(プロフ) - 臣の方に行って欲しい・・・今度こそ2人で幸せになって欲しいです!!! (2016年1月22日 21時) (レス) id: 556358c427 (このIDを非表示/違反報告)
らなちゃん(プロフ) - 面白かったです(  ̄▽ ̄) 毎回毎回更新楽しみにしてます笑 私は、がんちゃんとくっついたほーが話が盛り上がりそうな気がします。笑 (2016年1月22日 20時) (レス) id: 3bee80ed31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱん | 作成日時:2016年1月18日 15時

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