霧雨の道を歩く【クラピカ】

47歩目 ページ48

「......」



キルアは、自ら降参して負けを認めた







するとギタラクルは突然態度を変えてゴンを殺すのは冗談だと言った。







ク「...A、どうした」


「...許せないの、ギタラクルを恐れてる事も、キルアに対して何もしてやれない自分が」




ギタラクルは冗談、なんて言ってたけど

そんなわけない。あれは本気だった。




ゴンを殺すデメリットなんて.....








「なんでゴンを殺すのを冗談と言ったかは分からないけど、キルアはギタラクルのせいで...」



降参するように操られたといってもいい
そうなると...





ギタラクルの目的は、キルアを連れ戻すこと？
暗殺者としてのキルアを取り戻すこと？






それらの目的のためにキルアをどうすることが最善か...




キルアをみると、目に光を映していない

レオリオが叫んでるけどその声もおそらく届いていないだろう。



キルアは今、念でほとんどを操作されてるから...







ク「......強くなるしかない。無力なら、力を持つだけの努力を...」


拳を握りしめ、見つめるクラピカを横目に私も考える。






私は、何がしたかったのだろう。と


何を求め、何の為に、ハンター試験を.....







あの時の殺し屋を殺すため？






違う、もしかしたら......


強く、なりたかったのかもしれない。







そしたら逃げずに自分の身も守れたし

あんな惨めな思いをせずにすんだ。





強くならなきゃいけない、なんて

あの時、ブランカ家暗殺を依頼した奴を自らの手で葬った時からわかってたじゃない。






自分を守れるのは自分しかいない、


そして、強くなるしかないと。







ハンターになって、それを認めてもらいたかったのかもしれない。




私は強くなれたんだ、と________。









そして、次のレオリオとボドロさんの試合が始まる



審「はじめっ！」




審判がそう言ったのと同時だった





キルアが手でボドロさんの体を貫いたのは




「...キ、ルア」






どうして気づけなかったのだろう

キルアが気配を消しているのは気づいていた。





ギタラクルに操られていることも



考えたじゃないか、ギタラクルの目的は？と




キルアを連れ戻すために必要なこと


ただ家に戻す、じゃない。






人を殺し、自らの意思で不合格になった
自分は暗殺者だから





そう、キルアに思わせる事が目的だったんだ









気づけなかった後悔だけが募るばかりだった

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