霧雨の道を歩く【クラピカ】

19歩目 ページ20

「ここが...今日の夜過ごす部屋？」


2人部屋で同室はギタラクルという男のようだ

カタカタカタカタと不気味な音を出して顔を動かしている。


こんな危ないやつは念能力で知っておかないと...

何があるか分かったものじゃない


「ねえ、ギタラクルだっけ？あなた」

そう言って肩に触れた、しかし

カタカタカタカタ...

不気味な音を出して私に触れられ無いようにかなりの速さで距離をとった

「突然ごめんなさい、驚いたわよね」


一応建前で謝ってはおく。
すると向こうも大丈夫だと意思表示してきた



でも残念。一瞬だけど奴に触れることはできた。
あとは、私の念能力で...


ちょうどギタラクルが部屋を出て行こうとしていたので、部屋から出る直前に写真を撮っておいた


「...え？」

ギタラクルの居なくなった部屋で私は驚く事になる



「情報が...ない」


おかしい、そんなはずがない...

「どういうこと...だって、さっきは確実に触れたはずなのに...」



ここにきてギタラクルの存在が恐ろしくなった

「何者なの...」


まさかヒソカ以外に警戒すべき人物がいたなんて

自分の心の緩みに気づき、冷静になる。



「とりあえず、あいつとは関わらないようにしておこう」


ギタラクルとは、今後また何かあるような気がしてならなかった。



「...ヒソカを探して、何か聞いてみよう」


ギタラクルの後を追うわけではないが、ヒソカを探しに私も部屋から出た。




＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊

部屋の外に出ると、意外にみんな部屋の中にいるのか通路にはほぼ人がいない。



数人、同室の相手の事について揉めてるっぽいけれど。


私には関係のない話だし、そのまま横切ってヒソカを探す。


外に出てみたけれど、ヒソカの姿は見当たらない


「....クラピカ、とレオリオ」


ふと、遠くの方で2人が海を眺めながら何か話している姿が見えた。


空を見上げると、真っ赤で

トリックタワー で見た、クラピカの緋の目を思い出した。



緋色の瞳、か。


他人と比較をするわけではないけれど、
クラピカはとても不幸だと思う。


殺される方もだけど、何の罪もない大切な人達を殺されたほうが...

自分だけ生き残ったという事実が、何よりも苦しいはずなのだから。

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