フェイタン ページ49
___壊す手は時に優しく
遠くで花火が上がっている
それは本当に遠くで、花火が自分の拳サイズにしか見えない
音も小さく、遅れて聞こえてくる
貴『綺麗だなー』
アジトの屋上に座りながら足を外に投げ出し、ブラブラと揺らしていると聞き慣れた声が降り注いできた
フェ「こんなとこでなにやてるか」
貴『あ、フェイ！』
ポケットに手を突っ込みながらこっちへ向かってくるのは、大好きなフェイタン
貴『今ね、花火見てたんだ！ちょっと遠いけど綺麗に見えるよ！』
フェ「……あぁ、あそこの花火大会ならシズクたちが行たよ。聞いてなかたのか」
貴『ええぇぇえ！！！シズクたちずるい！！
私の我慢は何だったんだ…』
するとストン、とフェイタンが隣に座った
貴『フェイも見るの？』
フェ「花火には興味無いね」
『そっかー』と笑ってまた前を見つめる
と、同時に吹いたひんやりとした夜風が頬を撫でた
貴『…っ…夏とはいえ冷えるね』
フェ「…そんな薄着だからよ」
貴『あ、思う？←』
流石に袖なしのワイシャツはダメだったか
誰だよ袖切ったやつ←
フェ「…手のかかるやつね」
瞬間、右半身があたたかくなった
貴『ふ、フェイ…』
フェイタンはAに体をくっ付けて右手を抱えるようにして繋いだ
フェ「これなら少しはあたたかいね」
いつもは何かを壊す手が、強く、だけど優しく包み込んでくる
Aもぎゅっと力を込めて、フェイタンの肩に頭を預けた
貴『えへへ…今日のフェイタン優しいな』
フェ「殺すよ」
貴『ええ、ごめんなさい』
フェイタンをちらりと見ると、フェイタンも丁度こちらを見た
フェ「…何か」
花火の音が小さく聞こえる
花火の音が、自分の鼓動とシンクロする
あいているもう片方の手でフェイタンは、ゆっくり、割れ物を扱うかのようにAの頬を撫でた
貴『ふへへへ…くすぐったいよ』
なんだか幸せな気分になってしまってぎゅっとフェイタンの腕を抱きしめるA
フェ「…Aは何でワタシと一緒にいるか」
貴『何でって…好きだからだよ』
フェイタンはその言葉を待ってからAに口付けた
やっぱりいつもとは違うフェイタン
優しすぎている
しばらくして影を離すと、フェイタンは言った
フェ「…Aは、旅団抜けるね」
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リュイ - 可愛い、ゴン、かわいい。よこしまな妄想してすみませんでした… (2021年10月22日 18時) (
レス) @page30 id: 2183f1b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
みな - フェイタン好き過ぎてヤバイ!!!!かっこ良すぎ、、、反則でしょ\\\\,、、、？ (2020年10月25日 16時) (レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
ずんだチャン - みんなイケメンすぎません！？ 最高でした！ (2020年2月10日 21時) (レス) id: a7c2778b29 (このIDを非表示/違反報告)
天野桃介 - るみさん» わー！ようこそフェイタン沼へ！！一緒にフェイタン推して行きましょう！！ありがとうございます！！ (2019年2月8日 8時) (レス) id: 3cfbb38bf1 (このIDを非表示/違反報告)
るみ - フェイタン好きになりましたぁ！！（泣） (2019年1月27日 10時) (レス) id: 07b463bee0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天野桃介 | 作成日時：2017年7月23日 11時
