昔馴染みとの約束_3 (ページ24)

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約束_76 ページ24

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『おまっ、バカ！！男を簡単に家に呼ぶんじゃありません！！』

『わたしが友達と仲良くなる為に1人で怖がろうとしてるのに？』

『ぐっ……！だ、だいたい栞さんがそんなの許す訳ねぇだろ！』

『お母さんなら、昨日聞いたら”いいよ”って。ほら』

『”鉄朗君だけよ♡”、じゃねーよ！！』

『今日の夜ご飯、元々サンマの塩焼きにする予定だったんだよね〜。帰りにスーパー寄ってさー』

『………………俺の分も、作ってくれんの？』

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わたしの提案に、クロは勿論渋ったが
案外チョロいクロは、その提案を受け入れた

勿論、自分でも無理やり感が否めないし、女子としてどうなんだろうとも思う

これが、海や夜久であれば、1人だけ誘う事は無い

クロだから、誘った

わたしが拒めば、彼は何もしない
そう自信を持って言えるから

なんだかんだ、優しい男なのだ

「そろそろ来るかな……」

あの後、DVDを借り、サンマを2匹買い
とりあえず、それぞれの家に帰宅した

流石に自分の家のお風呂に入れさせてあげる程
無防備じゃないし、無神経でも無い

家に泊めてる時点でアウトかもだけど、そうでもしなければいけない状況なので、仕方ない

お風呂から上がって、髪を乾かし終わり、
夜ご飯の支度を進めていると、チャイムが鳴った

「はーい、今開けますよ〜」

インターホンの映像を確認して、玄関の鍵を開ける

勿論ドアガードをした上で1回開けて、本人を確認してから完全に開ける。こちとら1人なのだから、防犯対策はしなければ

ドアを開けると、お風呂上がりのぺちゃんこクロがいた

「おう。…………いい匂いしてる」

「サンマ、もう焼けるから。ほら、中に入って待っててよ」

そう言って、食器を取り出し、味噌汁を温め直す
一人暮らしではあるが、母がたまに泊まりに来るので、だいたいのものは2人分ある

「なんか手伝う」

「えー、じゃあご飯よそってくれる？」

「ん、了解」

自分で呼んどいてなんだが、家にクロがいるのは新鮮だ
なんかムズムズする

狭い1DKだから、距離が近いせいかもしれない

「いや、アンタがデカいから部屋が狭く感じるのか」

「え、なぜに唐突なディス？？」

なんて言うクロをスルーし、焼けたサンマを取り出す

”帰ったら広く感じそう”、なんて
クロに言ったら、どんな顔するかな